大普賢岳〜行者還岳縦走山行報告
山行日 2009年5月21日(木)
参加者 CL奧西 SL佐竹千 深尾 花折 記録土岡 5名
行 程 宇治5:10 ― 和佐又ヒュッテ7:25着(花折さんを迎えに)  ― 和佐又ヒュッテ8:35出発 ― 和佐又山コル9:15 ― 笙ノ窟10:00 ― 大普賢岳11:10 ― 七曜岳13:15 ― 行者還岳14;30 ― 行者還小屋15:00 ― しなの木出合16:00 ― 行者還トンネル西口16:45 ― 宇治19:30
報 告
この日は曇り空で、まだ薄暗い5時10分宇治を奥西号で出発。登山口の和佐又ヒュッテに着くが、私たちを降ろし、奧西さんは下山口の行者還トンネル西口まで花折さんを迎えに行く。縦走するには下山口にも車を置いておくため。

全員揃って8時35分ヒュッテを出発する。ゲレンデのような草原の脇を登り和佐又のコルに着く。新緑のブナの森に、ひときわ明るい幹のヒメシャラが美しい。

大普賢岳山頂

このルートには大普賢岳までに5つの窟がある。最初の指弾の窟に着く。岩壁が大きくえぐられている。朝日窟を通り、「役行者」が最初に修行した笙の窟に着く。そこの岩清水で喉を潤す。岩壁に沿って進むと尾根に出る。狭い岩頭に立つと石ノ鼻である。これから行く小普賢岳、大普賢岳が連なって見える。登山道の右側は岩壁、左側は深い谷になっている。ロープと梯子が連続して現れる。オオカメノキの白い花とシャクナゲの薄紅色の花が暗い樹林帯の中できれいだ。


大普賢岳直下の笹原

大普賢岳山頂に着く。曇りながら右に稲村ヶ岳と大日山、左に釈迦ヶ岳、八経ヶ岳、弥山と大峰の山々がはっきり見ることができる。奧駆の道と合流し南下する。尾根に出ると風が強くなってきた。足元の悪い急な斜面を、鎖を頼りに降りる。奧西さんによると、日本庭園のような所という稚児泊の跡に着く。苔むした大きな岩が重なり自然庭園を見るようだ。


七曜岳へ岩場の縦走路

樹林の中の岩稜を登ると突き出た大きな岩の上に出る。そこが七曜岳の頂である。5〜6人が上がれば満員になる狭い所だ。花の付きが少ないがシャクナゲがたくさんある。しばらく尾根道が続く。風通りがよく、新緑がまぶしいぐらいで、山歩きのすばらしさを満喫できる。


行者還岳山頂

行者還岳には奧駆道からはずれて8分ほど登ると山頂だ。山頂は樹木に被われ展望がなく早々に下山する。奧駆道に戻り、岩稜の行者還岳を巻くように急降下する。そして、少し登り返すと新築されて間もないログハウス風の行者還小屋に着く。さらに尾根が続く。途中、尾根全体がコバイケイソウの大群落に出合う。開花時期でなかったのが残念だ。コバイケイソウがなくなりかけたところから、ピンポン玉くらいの丸くて白い蕾をつけたヤマシャクヤクがここかしこに咲いていた(私は初めて見る)。

なだらかな稜線を行くとシナノ木出合いに来る。奧駆の道と別れ、急な坂道を45分ほどで下山口の行者還トンネル西口に着く。

山頂からは大峰の連山を眺望することができる。多くは尾根歩きだが、緊張する岩稜もあり、急な傾斜には鎖やロープが張られ、足がかりのないところには梯子が備わっている。変化に富んだ8時間の行程である。

ただし縦走には車が2台必要になる。このコースは日帰り縦走には適したコースに思えた。(土岡譲 記)


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