個人山行

大峰弥山 弥山川

山行日 2013年 7月13日(日)〜14日(月)
参加者 花折敬・花折忍・奥西(らくなん)
コース
7月13日(日) 〔曇り一時雨〕  熊戸(7:25)〜白川八丁(8:00)〜関電ダム(8:33)〜双門の滝展望台(11:00)〜河原(13:30)〜狼平(14:45)〜弥山小屋(15:55)
7月14日(月) 〔曇り〕  弥山小屋(6:20)〜行者還トンネル(8:13-30)〜大川口(9:00)

<13日(日)>
 槍ヶ岳を計画していたが、参加者の関係で9月に延期し、急遽私の故郷天川村南日裏の夏祭りと合わガマ滝せて弥山川から弥山を計画した。参加者は私達2人と、当初らくなんの3名だったが網岡夫妻2人が仕事の関係で夏祭りのみの参加となり、その網岡さんに大川口まで送ってもらい、そこに車をデポし、熊戸まで戻って3名で出発した。
 私と忍はルート経験者、奥西は初めてのルートである。カナビキ谷出合までは林道。そこから白川八丁へ下り、最初は平坦な河原を辿る。伏流水の河原が終わって少し登ると「ガマ滝」。ここから右岸を少し登ると関電の小さなダムがある。水は透き通っていて、とてもきれいだ。よく滑る石や鉄の梯子などに注意しながら、慎重に登る。
ここから双門までがなかなかの登りである。一旦左岸に渡り、簡単な岩登りを交えながら登って行くと、再度右岸へ渡るつり橋に出る。この傍に立派な滝がある。これが一の滝だ。いよいよここから急登が始まる。双門の滝見台までは「垂直に近い梯子登り」がどれくらいあっただろう。それも長いものは30mくらいある。今日は湿気が多く、曇っているのに蒸し暑く、汗が噴き出る。「久しぶりにこんな汗かいたわ。」と奥一ノ滝西さん。ポタポタと滴り落ち、メガネが濡れて見にくい。
本当に垂直に近い大岩壁を、梯子を使って登って行く形だ。私はここを父に連れられて50年も前に下ったことがある。その当時はもちろん今のような鉄の梯子ではなく、木で作られた梯子だった。そこを父は小学校4年から6年の子供どもたち10
数名を連れて、しかも、日帰りで坪内から弥山に登り、そこから下った双門の滝 上段のだ。今から考えると無謀としか言いようがないが、よく事故なく無事下れたものだ。ここはこれで4回目くらいだが、ここを登る度に思い出す。
途中一回休憩をして、長短の垂直に近い梯子を何回登っただろうか。やっとのことで双門滝見台に到着する。真正面に垂直に切れ落ちる素晴らしい滝だ。この滝は「日本100名瀑」の一つらしいがここまでは一般の人は来れないだろう。滝を見たり写真を撮ったりしながら少し休憩をし、後半に備える。
ここから高巻をしながらこの滝の上部の河原に降りるのだが、後ろが双門の滝(100名瀑)それもなかなかであった。前半同様鉄の梯子を何度も登り、やがて傾斜が落ちるとトラバース道に入るのだが、そこにしっかりした鉄の橋がかかっている。ここからトラバースしながら河原へと降りて行くのだが、これも一筋縄ではいかなかった。下っては登り返し、また下っては登るの連続だ。エアリアマップのコースタイム通りには全く行かない。私達にとっては大抵コースタイムより早く歩けるのだが、今回は全くその逆だ。ここまでで既に数トラバースの始まる橋河原に降り立った所10分遅れている。ここからの下りで雨が降り出した。そろそろカッパを着けようかと思ったとたん、急に激しくなった。カッパを着ている間に、樹林の中なのにアッという間にずぶ濡このような橋や梯子を何度通過しただろうれになってしまった。判断が少し遅かった。「パリッ」と一発、鉄のラダ−近くで雷も鳴った。尾根ではないので落ちる心配はなかったが、気持ちの良いものではない。カッパを着ると雨が上がるのはよくあることだ。ほんの5分程度であがってしまった。アップダウンを繰り返してやっとのことで河原に降り立つ。きれいな水が流れ、気持ちの良い所だ。
鉄のラダーを超えたところここからは狼平の手前まではほぼ右岸にルートがあり、河原とのコンタクトを繰り返しながら遡る。一昨年の台風12号で大きな崩れができており、おそらくそこにあったのだろう河原小屋は跡かたもなかった。
長い鉄杭をトラバース緩やかな渓相から、沢が2つにわかれる所でまた急になる。ここは右の沢の左岸を登る。登れそうもない急な岩には鉄の杭が打ち込んであってステップを作ってくれている。やがて鉄のラダ―(縄梯子)が出てくる。これに乗ってグイグイと登って行く。上部は鉄縄梯子が岩にくっつくので足は本の先っちょしかかからない。思い切って乗り越す。
難所を越え狼平小屋で一息入れるこれを乗り越えると、次に鉄杭の連打があり、鎖を手掛かりに渡って行く。これがなければどうしてここを登るのだろうと考えてしまう。私が小学生の時にここを下った時はこのような物がもうすでにあったのだろうか。いや、その様な物はおそらくなかっただろう。どのようになっていたのだろうか。
ここを越えると狼平まではもうほとんど危険な所は無い。やがて立派な小屋の立っている狼平に出る。これまで何度か経験しているとはいえ、このルートは、やはりかなりな難ルートである。
ここからはいわゆる皇太子道の木道を登り、尾根に出るとやがて右手に八経が岳が見えるのだが、今日は生憎ガスでその下の方しか見えない。約一時間で弥山小屋に着く。小屋でテント料3人で1500円を払って小屋横にテントを張る。汗と雨でずぶぬれ状態で、寒い。すぐにテントに入る。たったテントの布一枚で中と外は天国と地獄。温かくなってホッと一息をつく。
買ってきたビールとお酒で乾杯後、しばらく、思っていた以上の今日の登りを振り返りながら歓談。その後、夕食の水炊きを作る。夏でもこのような所では水炊きは美味しい。雨が激しくル氏出すがアルコールで話も弾む。

<14日(月)>
弥山小屋 当初の計画では今日は鉄山経由で大川口へ下る予定であった。このルートは、今は廃道で踏み跡もないらしく、ブッシュを漕がなバイケイソウければならない。昨日もこのルートの続きになる迷い岳で遭難があり、午前中に駐在と役場の人が登ってきたらしい。朝からガスも出ていて、昨夜から今朝にかけて降った雨で下草も濡れているだろうとのことで、行者還トンネルへ下ることにした。急な下りから緩やかに登り返し、奥駈道からトンネルへの下降点再度下るとトンネルへの分岐がある。この急坂を下るとトンネルの入り口に出る。オオヤマレンゲと100名山で登って来る人の多いこと。100人くらいに出合った。
ここから林道を大川口まで1時間。車をピックアップして花折宅へ帰る。温泉は順番待ちだったので花折宅でシャワーをして帰京する。



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