九州山行 鶴見岳・大崩山・傾山

山行日 2013年11月11日(月)〜15日(金)
参加者 奥西(CL・運転)、荻野(渉外)、那波(会計)、中塚(記録)、松山(SL)、福島(記録)
土岡(運転)、佐竹(記録)、猪飼(SL)、川野(SL)  計10名


   1日目 11月12日(火)        鶴見岳
 6:45  サンフラワー号、別府港に接岸。
 7:00 奥西号・土岡号で別府に上陸。
 7:30 火男火売(ほのおほのめ)神社(じんじゃ)駐車場着。トイレ有だが、鍵が掛かっていて使えない。その裏手がトイレスペースになっている様だ。
 7:50 準備を済ませ、出発。今日は の予定。
 8:00 火男火売神社を通って登山道に入る。一気登山道には、標高50mごとに山頂までの距離と所要時間を記した表示板が立っている。道は、秋の落ち葉道。カサカサ音をたてながら歩く。アオバトの鳴き声(土岡さん解説)も。
 8:20 林道との出合い。今度は、ピーというシカの声。
10:05 大黒広場着。東方眼下に別府の町並み、その向こうには、別府湾が広がっている。
10:15 鶴見岳(1375m)頂上着。 昨年登った由布岳がすぐ隣(西側)に見える。なんと!昨年と同様頂上付近が白い。雪
   大分の伝説 「 その昔、美しい鶴見岳(女山)に恋をした美男の由布岳と力強く頼りになる祖母山(男山)が激しく争い、最後に選ばれた由布岳が今は寄り添うようにそびえている。」ということです。
10:25 風が冷たく、じっとしていると寒い。丁度ロープウェイで上って来られたご夫婦と写真を撮り合って、南登山道から下山。この辺りは、実がいっぱい付いたマユミの木やミヤマキリシマの低い木が群生している。その中に、特別サービスのミヤマキリシマのピンクの花が一輪、もう一輪。(感激!)





道は急降下
花の時期はきっと素晴らしい景色だろうな!
由布岳の雄姿を真正面に見ながら!!
10:40 馬の背。硫黄の臭いがして、「こんなところに、露天風呂?」なんて話していると、登山道の下の方で、時折 煙(火山ガス)がぷわっぷわっと噴き出していた。
11:40 一気登山道との分岐。上の方では、ほとんど木の葉が残っていなかったが、この辺まで来ると、まだ紅葉が見られる。お日様の光に照らされた赤や黄色のモミジの葉は、とても鮮やかだ。
12:15 駐車場着。園児たちが鶴見岳に登山中という幼稚園の送迎バスが止まっていた。
15:10 祝子(ほうり)川(がわ)温泉美人の湯入浴
16:10 民宿「渓流荘」到着。
17:30 大広間でお弁当の夕食。温泉で温まったぽかぽか感が冷めていく中、魚のアラ出しの味噌汁は温かくて美味しかった。
そして、そこへ登場の四人の男性が、大崩山の地質や岩石を研究している九州大学の学生と先生と知り、地学講座開講となる。
大崩山の地質、花崗岩の説明から、南海トラフ地震、シュールガス、レアアース、富士山の噴火は有る?岩石研究専攻に至った理由等・・・私たちの素朴な疑問、質問に箸を置いて丁寧に答えてくださった先生の人柄にみんな感服。(お弁当をお預けにしてごめんなさい。)

【大崩山の形成】
  約1500万年〜1400万年前、地下にマグマが貫入し、一部が地表に噴出する火山活動があった。その時地下数Kmの深いところに貫入したマグマがその後冷却固結してできたのが花崗岩。地表にいたる細い割れ目(断層破砕帯)に貫入したマグマは、比較的早く冷えたため、石英斑岩〜花崗斑岩の環状岩脈となった。この地質構造は非常に珍しく、日本では、最大級のものである。花崗岩が、その後上部の地層が削られるとともに隆起して地表に顔をだしたものが大崩山。(東西15K、南北13Kの花崗岩ドームは、九州最大級の山)花崗岩類の周辺の地層は、熱による変成作用を受けて硬く締まったホルンフェルスと呼ばれる岩石になっている。(山頂付近)
                                                   記録:中塚陽子



   2日目 11月13日(水)        大崩山1642.3m
 6:00 少し前宿出発。まだ薄暗い。京都と比べ、20分ほど日の出は遅い。穏やか。
 6:20 登山口出発。明るくなってきた。谷を形成する花崗岩に朝陽が当たり真っ白に輝いている。そこに紅葉した木々の赤や黄色が映えなんとも美しい。流れる水も澄んでいて別世界のよう。昨夜のK大の先生が魅せられている花崗岩。私たちも何となく悠久の自然界にあるこの花崗岩が今までの魅力よりさらにアップした気分でその美しさに浸っていた。
 7:10 大崩山荘(避難小屋)着。朝食。
 7:40 湧塚分岐点。小休止。少し登ったら対岸への渡渉。石飛できないこともないが、安全策で水位20〜30センチのところをじゃぶじゃぶ入って渡る。

お天気続きで水量が少なくよかった。普段はここも、難関の一つ。
 8:30 休憩。ここからは急登となり、岩場が出てくる。ロープや梯子を使いながら慎重に登る。梯子もしっかり固定されていず揺れるものもあり、登り方にも工夫がいる。
 9:10 事故発生。テーピング等の応急処置をして下山
詳細は事故報告に書いてある通りです。
13:00 駐車場着。

大崩山の岩稜帯の一部 これは何岩かな?(小積ダキの岩峰)



   3日目 11月14日(木)        傾山1605m
 5:50 宿を出て5分で登山口着。きれいなトイレあり。天候も穏やかで暖かい。
 6:10 まだ薄暗いのでヘッドランプをつけて出発。上畑コースを登る。
 7:15 600m地点で休憩。1時間後800m地点で休憩。昨日に比べれば随分登りやすいが、それでもなかなか高難度の山。Oさんがしんどそうで遅れがち。紅葉を楽しみながらも前日の事故のこと、宿に残る仲間のことを思い言葉数も少なく皆、慎重に登る。


尾根に出てからは、なかなかの急登。ところどころにロープや梯子。慎重に、慎重に!

 9:30 九折越(つづらごし)着。ここで、リーダーより2つの提案あり。
@ 別府港発18:45の船で帰るので遅くとも、3時には駐車場に着きたい。
 その為、例え傾山の頂上に着けなくても11時の時点で引き返す。
A Oさんがこのまま歩くのはちょっと無理なのでここで待っていてもらう。
 此処には避難小屋もあること、コースタイムより遅れていることもあってみな同意する。
 尾根道をさらに無言でひたすら歩く、登る。


稜線に出ると、双耳峰の傾山が前方に!  え〜、あんな急なところ登れるの、という感じ。
10:30 傾山直下。行けるか?? エネルギー補給をして、リュックをデポしいざ山頂へ。無理かな?気味のKさんの気配を感じつつも・・・岩場の遅れを取り戻すべく少しでも平らな道にくると小走りの女性3人! このパワーは何なんだ! そしてついに5分前! 登頂! 真っ青な秋空と雄大な九州の山並みに感動。達成感をハグしあって喜んだ。写真を撮ったらさあ、Oさんの所へ急いで戻らなくては。


傾山山頂 集合写真に猪飼さんが見えない。足だけ写っている。

12:10 Oさんの所へ。姿が見えた時は涙がじわ〜。いろんな事情があったとはいえ一人で待っていてもらうのは複雑でした。会として山に登る難しさ、それに加えてリーダーの難しさを前日に続き思いました。
ここで更にリーダーより提案。登りの様子を見ていると、9人が同じ岩場をロープや梯子を使って降りるのはとても時間がかかるだろう。距離は長くなるが途中から林道をとりたい。ということでした。皆、同意し急坂を慎重に下った後林道を1時間歩く。
14:05 林道終了。みごとな観音滝を経て、これまた、3時5分前に駐車場に無事着きました。
すぐ、宿へSさんを迎えに行って別府港へ。無事乗船。翌朝大阪南港着。
7時過ぎには宇治に帰ってきました。

感 想 今回はたくさんのことを学んだ山行でした。リーダーはもとより、それぞれの任務で力を発揮してくださった皆さんに感謝します。ありがとうございました。                                                      記録:福島 緑




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