冬山テント泊山行

武奈ヶ岳・釣瓶岳雪山を楽しむ



山行日 2014年2月22日(土)〜23日(日)
参加者 CL網岡 修・網岡国江・奥西・片岡  計4人
報 告
 1日目 22日(土)
 22日午前7時奥西宅に集合しすでに到着していた片岡さんと4人で出発、一路滋賀のイン谷口を目指す。いつになく多い雪でイン谷の駐車場も未だ雪が残っているものの天気予報では比較的安定しているとの事で多くの山好きが既に到着していて、駐車場は半分程度は埋まっていた。
 雪山テント泊なので共同装備の食糧、テント類、燃料、スコップ等の持ち分の分担とビーコンの確認をして、一人15s〜20s程度のザックを担いで出発する。



 午前8時30分初日の先頭は修が担当する事にして雪の積もった岳道を登って行く。曇りの予報ではあったが昨夜から新雪がつもったようで、柔らから粉雪に登山靴が食い込み心地よい踏み音と適度な寒さがワクワク感とこれから登る道筋への期待感で荷物も軽く感じる。
 雪が無ければ石の多い九十九折の登山道も今日はすっかり雪に覆われているのでとても歩きやすい。今回のメンバーは皆雪道になれているのでアイゼンもつけずに登る事にするが、肩に重さを感じるものの私にとっては先週に続いての雪山なので比較的快調に歩みを進める。
 二番手の片岡さんは久しぶりの雪山なので少してこづっているようではあるが三番手リーダーの国江とラスト奥西さんは共に快調のようだ。
 登るにつれて雪の量も増えて行き、本格的な雪山登山の醍醐味を感じながら北比良近くのトラバースはまだ誰の踏み跡もないので夏道が解らないのでルートチェックをしていると奥西さんがこっちだよと先頭になってラッセルをしながらルートファインディングをしていく、やはり頼りになる奥西さんで楽々北比良峠に到着する。



 今日は武奈ヶ岳に登る予定なので、休まず八雲のテント場に急ぐ事にして歩みを進めるが、真っ白な雪道に足を摂られながらも我々が道を付けて行くのは誠に爽快である。八雲のテント場近くに来るとボランティアではあるが八雲のテント場を管理している人と出会う、すると大きな声でそこは歩かないで下さいと言われるので聞いてみると、どうやら池のふちを歩いたようで、忠告に従う。この人は八雲ヶ原で有名な方で殆ど毎週のように真っ先に来てテントを張る登山者にテンバの位置や水場トイレ等の位地を事細かく説明してくれる。有りがたい事ではあるが多くの登山者からは「女性的なへんな管理人」としていつも話題に登っている。
 今日は私達が最初のテント場に来たようで、一面真っ白な深い雪に覆われている広場の端の水場近くをラッセルし整地して、早々にテントを張る事にする。余り風も無いとは思うものの夜はマイナス10度にはなると思われるので、しっかりした張り方で六人用テントを張る。



 20分程でテントを張り終えて荷物を軽くして出発するが、比良スキー場跡辺りでは1メートル以上の積雪の為足をとられてしまう。全員ワカンを装着して、踏み跡を探しながら広谷をめざすが、昨夜からの積雪がすっかり踏み跡を消してしまっているので、夏道はまったく隠れてしまい皆で方向を確認しながら進むとようやく沢に掛けられた橋を見つけるが、積雪は1.5メートルはある。本来のルートが埋まっているので直登しようと急斜面を登ろうとするが雪が柔らかく先頭を行く奥西さんが苦戦しながらもようやくルートを確保する。雪山の楽しさは、誰も通っていない又足跡の無い雪原を苦労してラッセルしルートを付けて行く事にある。後から来る人達はその道を通って楽ではあるが、後発と言う事になってしまう。



 広谷小屋の屋根は1.5メートルの雪で覆われているので今にもつぶれそうである。ラッセルを交代しながらスゲ原を越えて細川越から武奈ヶ岳の北尾根沿いに山頂を目指す。この辺りは雪深い上に風も強い所なので杉の木立も樹氷になって美しい。
 今日の私は体調もいいので先頭のラッセルがとても楽しく感じるのでピッチを上げる。大きな木がなくなり、その先に風紋鮮やかな真っ白い頂上が目に入ってくる。頂上までは実に快適なラッセルと周りの素晴らしい景色に久々の雪山感動を味わう。
 頂上の標識は巨大なエビのしっぽに覆われていて、実にすばらしい。早々に写真を撮って下山する事にするがルートはイブルキノコバへ直接下山する最短ルートを下る事にするが、すでに多くの人達が通っているルートなので沢山の踏み跡がある。
 下りばかりなのでまったく楽なルートで小走り気味に進んでいき、テント場に到着したのが午後4時、頂上を3時前に出発したので1時間余りの楽しい山行となった。



 今日のご飯は豚と鶏肉の寄せ鍋で、片岡さん奥西さんの食欲を考慮してたっぷり用意してきたので、片岡さんはとても重かったのではないかと申し訳なく思う。
 奥西さんは調子良く、お変わりをしながら食欲旺盛ふりを発揮するが、意外と片岡さんの食欲が進まないのは、やはり荷物のせいで腰を痛めたようだ、明日の釣瓶は難しくなった。
 荷物の多い冬山山行は、四人であってもテントの中で食事を作り食べるので余裕のある六人テントが適当と思われる。

   2日目 22日(日)
 翌日は5時起きして朝食の後三人で出発する。昨日武奈ヶ岳に登ったスゲ原を反対方向となる右に登って釣瓶の登り口に取りつく。急登なのと雪深さも昨日以上に感じるが、先頭を行く奥西さんは快調にラッセルを続ける。



 杉の木に降り積もった雪はモンスターのような形になって、今年の雪の多さを思い知らされた。登る人もいないと見えて頂上付近は驚くほど雪の量がおおい。テントにいる片岡さんには申し訳ないが素晴らしい雪景色に昨日とは又違う感動をもらった。



 赤布を付けながら登ってきたが天候も安定していたのではっきりと足跡が残っていので快適に下る。
広谷まで来ると、昨日ここにテントを張っていた人達が一人行方が分からなくなったと皆で探している。あとでわかったことだが、一番最後になった人が、遅れているのに途中で道を間違えて登って行ったとのこと、時間が早かったし沢山の人達で探した結果見つかったので問題なかったとは言うものの、雪山の怖さと道迷いのヒヤリハットでパーティの有り方を考えさせられた。
 テント場に戻って早々に撤収して下山する事にする。
 下りは問題もなく順調に下り駐車場に到着したのが午後2時と思ったより早く降りることができた。
 久しぶりに雪の多い本格的な雪山山行は大変楽しいものとなった。




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