鈴鹿山系・クラシ北尾根

山行日 2016年5月21日(土)  天候:晴
目的 鈴鹿山系の秘境クラシ北尾根を歩く。会員の親睦・交流を深める。
山域・山名 鈴鹿山系・クラシ北尾根
参加者 CL:網岡国、SL:前川、運転:網岡修、記録:奥西
コースタイム 5:15 奥西宅出発 ~ 6:40 朝明渓谷駐車場(500円)
6:55出発 ~ 7:35休憩(曙滝) ~ 8:05中峠 ~ 8:35大瀞(神崎川渡渉) ~ 9:15お金明神~ 10:30ワサビ峠10:40 ~ 11:35クラシ ~ 12:00前川さんお気に入りの場所で休憩12:15 ~ 13:10小峠 ~ 13:30神崎川渡渉 ~ 13:55休憩14:00 ~ 根ノ平峠 ~ 駐車場14:25
報告
鈴鹿のスペシャリスト、前川さんから提案あり。クラシ北尾根っていったいどこ? 鈴鹿山系でそんな名前聞いたことがない。エアリアマップを詳細に見てみると、あった。雨乞岳の北方、銚子ヶ口岳の東南方向に「クラシ」「イブネ」という言葉が。しかし、マップにはルートが引かれていない。しかし、ネットで調べてみると、結構歩かれているようである。以前はシャクナゲの群生地はヤブ漕ぎが大変であったということだったが、今は切り開かれてヤブ漕ぎはなくなったという。行ってみるとそうであった。踏み跡もしっかりついていて、要所に標識(私製も含めて)もあった。
 当初の計画では、クラシ北尾根を縦走した後、神崎川に下り、上水晶谷の北の尾根に取り付き、「きのこ岩」「ハライド」(エアリアマップには載っていない)を通るルートを行く予定であった。しかし、時間がかかり、根ノ平峠から下るルートに変更した。




駐車場から見える
中峠、荒々しく見える。
実際に行くと、峠は広い平坦地であった。







21日、午前5時15分奥西宅を網岡車で出発。6時30分過ぎに朝明渓谷の駐車場に着いた。新名神が開通して、鈴鹿は近くなったと改めて感じた。ここは釈迦ヶ岳へ登るメインルートの登山口で、もう何台もの車が止まっていた。
  ここには何軒かの山荘もあり、開けた渓谷である。準備をして6時55分に出発。正面の稜線を見ると稜線あたりにドームのような岩稜が3つほど屹立している。そのあたりが中峠である。実際に行くと、その横を登るので道は特に問題はない。 
中峠の標識に従って谷に入る。少し進むと木橋を渡る。そこには曙滝がある。細い筋を引く優雅な滝だ。



滝の横の急なガレた谷を登る。すると滝の上部に出た。途中、振り返ると釈迦ヶ岳方面を望める所もあった。斜面をトラバースしたり谷沿いの急登を登ったりして、出発から1時間ちょっとで中峠に着く。
私の古いエアリアマップでは、駐車場から40分で中峠に着くことになっているが、まず車道を歩いて、谷に入って標高差300m以上を登るので、この時間で登るのはちょっと無理だと思う。気は良く、乾いた風が吹いてくるので気持ちが良い。空の飛行機雲がみるみるなくなっていく。上空も乾いているということ。
 中峠から下水晶谷を神崎川本流に向けて下っていく。標高差200m弱を緩やかに下っていく。下りきると神崎川(愛知川の上流)。右岸から左岸に渡らなければならない。立派な橋があるが、壊れかけていて立ち入り禁止になっている。橋の手前から、道はちょっと下流に下っている。ここは川の上流といっても本流だ。水流も多く、飛び石伝いに行くことができないので、靴を脱いで渡渉をするいうことにする。川幅は、10mはありそう。



見た感じよりも深いので、なるべく浅瀬を探しながらわたる。水中の石は滑りやすく、慎重にならざるを得ない。何とか4人無事に渡る。ここは大瀞というところで、渡渉点よりちょっと上流が深い淵になっている。
左岸沿いを下り、途中から左の谷に入る。途中ルートから少し離れたところに「お金明神」がある。何か祠でもあるのかと思うが、こんな山奥に参る人などいない。行ってみると写真のような岩であった。
この谷を登る道も急登である。稜線に出るとクラシ北尾根になる。
 948mのピークを過ぎ下っていくとワサビ峠。休んでいると、谷筋から地元の人が3人登ってきた。同じルートを後から2人組も来た。朝明渓谷から銚子ヶ口岳に登って、クラシ北尾根に来たという。何と健脚。
  ここからヤセ尾根になる。周りはシャクナゲばかり。ちょっと遅いようであるが、満開の花も数多い。足元はと見るとコイワカガミが大群生している。何と素晴らしい尾根だ。また、ところどころ開かれたところからは銚子ヶ口岳、御在所岳、鎌ヶ岳などが望める。 写真撮りに夢中になってはいけない。ここはヤセ尾根、一歩踏み外すと奈落の底というところもある。「クラジャン」と穂高のジャンダルムから名前のとったピークもある。 ここを越えると急になだらかになり、ブナ林になる。やがて広い高原地帯になる。ルートから左にそれ、クラシ北尾根のピークに行く。
ルートに戻り、前川さんお気に入りの場所に向かう。本当に広い高原状の台地だ。
間近には雨乞岳、右手の奥には綿向山、もちろん、御在所岳や鎌ヶ岳、国見岳も。



ここには何人もの登山者が登ってきていた。ちょっと長めの休憩を取り、エアリアマップで1125mの標高が記入された尾根を下る。 踏み跡はしっかりしているが、地図で見るよりも急降下である。
トラバースも、急斜面に細く道が続いている。尾根を下りきって向かいに登りのピークが見えると小峠である。
 疲れの出てきたメンバーもいるので、当初の計画を変更して、標高差100mほど登るだけの根ノ平峠越えで降りることにする。



ここから湿った谷筋を下ると、再び神崎川に突き当たる。初めに渡渉したところよりも上流にあたるので、川幅は狭くなっている。また、水流も減っているので、渡れそうなところを探して渡る。
 少し下り、右に谷が出てきたら根ノ平峠への谷である。緩やかに登って行くと、峠に着く。この峠は釈迦ヶ岳から御在所岳につながる尾根上にある。 この後、砂防堰堤のいっぱいある伊勢谷を下って無事駐車場に14時25分到着。7時間30分の行動時間だった。
 きのこ岩やハライドもいい所だということなので、これらを含めて前川さんに計画を立てていただき、秋にでも行こうと思う。




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