右 雲峰山 左 芦別岳



北海道の山旅

毎年行っている夏の長期縦走、今年は、以前から行こうと話し合っていた北海道の山を登ることになった。参加者はいつものメンバーである、花折夫妻、網岡国、奥西の4名である。
7月21日(木) 花折号で出発。22:30に敦賀港着。翌22日(金)1:00出発。20:30苫小牧港着。21:40JR新夕張駅前の道の駅「夕張メロード」泊

      7月23日(土) 夕張岳 1668m
コース及び行動時間
5:00起床~6:30登山口(車がいっぱい。やっと見つけた道路わきに停車)~7:15発~8:15冷水の沢8:35~9:23望岳台~11:35頂上11:50~12:45望岳台12:55~13:57夕張岳ヒュッテ~14:17登山口

報告
夕張岳は富良野盆地の西に南北に連なっている夕張山地の南に位置している。北には芦別岳。登山口は西の夕張市側から登る。 夕張岳は途中に広大な湿原があり高山植物の宝庫である。アサツキ、ユキバヒゴタイ、ユウバリソウなど自分には初めての花とともに、ウサギギク、ヨツバシオガマ、チドリ類、タカネグンナイフウロ、チングルマ など本州でもよくみられる花々が競演している。 ルートは特に困難なところはなく、はじめは急登であるが、望岳台を過ぎると夕張岳の山頂を望みながらのお花畑の中を緩やかに登る道になる。
 頂上はあまり広くはない。明日登る芦別岳や十勝連峰の山々、眼下には富良野の市街が望まれる。風もなく穏やかな天気である。


夕張岳山頂 何人かの登山者あり


       手前はガマ岩、後ろが夕張岳                      広大な湿原

このコースは、登山口からすぐに冷水コースと馬の背コースに分かれる。我々は、登りは冷水コース、下りは馬の背コースをとった。

        7月24日(日) 芦別岳 1727m
)コース及び行動時間
夕張岳下山後、夕張市の「マウントレースイ」という温泉に入り、8月下旬の台風で空知川が決壊した南富良野町の道の駅「南ふらの」泊。
 4:00起床~6:12登山口発~7:40見晴台~8:11鶯谷(標高1100m)8:20~8:58半面山1397m~9:34雲峰山(1561m)~10:16頂上10:47~11:33半面山11:41~12:02鶯谷~12:22見晴台~13:20登山口
 富良野市の「フロンティア フラヌイ温泉」(以前妻と北海道へ行った時に泊まった宿)で入浴し、天人峡の「登山者用の駐車場」に泊

報告
芦別岳は、富良野の街から見れば頂上部は岩峰鋭く、登高意欲がそそられる。旧登山道もあるが、時間がかかるので新登山道を行く。それでも7時間かかった。 このコースは、ずっと尾根道をたどっていく。はじめは緩やかな登りも、やがて急登になり、さらにトラバース気味に登って行くと鶯谷に着く。 途中見晴台があるが、北方面の展望が開ける。鶯谷は標高が1100mで、登山口から2時間で800m登ってきた。半面山までは再び急登になり、いったん緩やかに下った後、雲峰山へのジグザグののぼりになる。この辺りは灌木地帯であるので、景色は開けていて、気分的には明るい。 雲峰山を過ぎると目の前に芦別岳の山頂が見える。いったん下って標高差200mを登り返すと山頂だ。山頂直下はガレ場の急な登りになり、そのあと急な岩場を登ると山頂である。ガレ場の辺りはお花畑。
 頂上到着は10時16分、約4時間の登りであった。 頂上からの景色は遮るもののない好展望。昨日登った夕張岳。東の方には十勝連峰の山々。以前「会」の山行で登った富良野岳。眼下には富良野の街。 頂上の下100mほどの平らなところに熊がいたという話をついさっき聞いたが、我々が頂上に着いたときは見当たらなかった。


芦別岳山頂、後ろの景色は北方面

夕食は、途中でスーパーに寄り、それぞれが買って一緒にするので、豪勢この上ないごちそうになる。


7月25日(月)~27日(水)
       クワウンナイ川遡行~トムラウシ山 2141m
コース及び行動時間
 25日(月) 5:00起床~5:50出発~6:10ポロクワウンナイ川出合~6:25入渓~7:35(670m地点)7:50~8:50(732m地点)9:09~10:08(790m地点、滝が美しい)8:23~11:32(880m地点、オショロコマがたくさん泳いでいる)~13:45カウン沢出合 テント設営
 26日(火) 4:10起床~5:50発~6:48魚止めの滝(下段)~7:01魚止めの滝(上段)(ここから2kmのナメ「滝の瀬十三丁」が始まる)~9:00オーバーハングの滝(裏見の滝、滝の落ち口の裏に回る)~10:07(滝から少し戻り、右岸を高巻き、途中ロープがあり、ザックを上げる、少し行くと広場)10:16~11:45沢から離れる。お花畑。熊の足跡。沢靴を脱ぐ。~12:25登山道で荷物をデポ~13:28トムラウシ山13:40~15:40荷物をデポしたところに戻る~17:20ヒサゴ沼 テント場着
 27日(水) 6:30分発~7:15分岐~7:35化雲岳~12:30天人峡温泉   天人峡温泉「天人館」で入浴。道の駅「旭川」で泊。 夕食は「つぼ八」へ行く。

 報告
「奥西さん、トムラウシに登るのやったら、クワウンナイ川を遡行するのが最高や。2kmものナメを登って行くんやで。こんなとこ、どこにもないで。」と花折さん。 トムラウシは、クワウンナイ川遡行に決まったけど、準備が大変。この山以外はみな日帰り山行なので、荷物は軽い。しかし、今回は2泊3日の沢登り。特別な準備がいる。沢登りなので軽量化しなければならないが、必要なものはいる。結局かなり重くなった。いつものように、27kgのザックを背負ったトレーニングを4日やってはきたが、どうなるであろう。それに加えて、自分は水の冷たさが苦手。
 沢登りは、絶対に晴れることが条件だ。自分が行く前に調べた気象情報では、晴れの予報であった。当地で、花折さんがスマホで調べた天気予報も25日、26日は晴れるという予報である。これで入渓決定。

 1日目は、カウン谷出合まで行く。ポロクワウンナイ川が合流してくるところで入渓。水はちょっとひんやりするが、それほど冷たくはない。谷が広い分、水量は多い。花折さんは、歩けそうなところ、渡渉できそうなところを的確に見つけ、登って行く。谷は急なことはないが、かなりの水量で、流れも速いので、流れに負けないように、水底を見ながら足を踏ん張って、ゆっくり慎重に渡らなければならない。
 1日目は50回以上の渡渉をしたように思う。深いところは臍(へそ)ぐらいまでつかり、ズボンのポケットに入れていたカメラがだめになってしまった。


             入渓地点                      さっそく淵 10m近い上を巻いていく

流れは思った以上に速い一歩一歩確実な歩み、渡れそうなところを見極めて
足を踏み外して流されたら一巻の終わり

テント場は1張り張れる程度の広さ。花折敬さんがオショロコマを8匹釣った。食べたら本当においしかった。夕食はそうめんを温かくして、カレー。

 2日目は、今回のハイライト2kmのナメを登る。カウン沢からの水が減るので、水量が半減するのかと思ったが、それほど減った感じはない。傾斜が増す分流れも速い。魚止めの滝に到着。上にも滝があり2段になっていた。



いよいよ2kmのナメ「滝の瀬十三丁」が始まる。広い河原に1枚岩がずっと続いている。傾斜は結構急である。水は足首を越えるぐらい。そこには毛の長い絨毯のような藻がびっしりと生えている。すべらないし、本当に絨毯の上を歩いているようだ。





こんな素晴らしい沢ならずっと歩いていたいぐらいだ。天気もいいし、風はもちろんないし、ここにいるのは我々4人だけ。こんな素晴らしい場所を占領しているのは申し訳ないぐらい。しかし、そう簡単には来られない。頑張ったご褒美!  この後もまだまだ沢は続く。次のポイントは裏見の滝。滝の裏側に回れる。あまりこんな滝はないので行ってみた。 ルートがちょっとわかりにくい。右岸が登れそうである。滝からちょっと戻ると踏み跡があった。



途中ロープがあり、登り始めが垂直に近いので、花折敬さんが登った後、後の3人はザックを先にあげ、空身で登る。 沢が狭まり、水の流れも少なくなってくると間もなく沢登りも終わりである。この辺りから斜面はお花畑になり、熊の足跡を見てぞっとしながら行くと、広い斜面に出て沢登りが終了となる。バンザイ!
 濡れた服を着替え、登山靴に履き替え、トムラウシ山を目指すことにする。
 ここから登山道に出るまで結構あった。ザックをデポする。トムラウシ山まではまだ結構な道のりである。


           北沼とトムラウシ山                 ヒサゴ沼 手前の雪渓を下るが急だった

トムラウシ山山頂 2141m

北沼付近に下ってきたときに、前方150m~200mぐらい先に黒い動くものが!こちらを振り返って、向こうの斜面に消えて行った。ヒグマだ!! 野にいるヒグマを初めて見た。
 ザックを担いだのが15時40分、途中日本庭園というチングルマで満開の素晴らしい景色の所を通るが、さすがに疲れ気味。ヒサゴ沼のテント場に着いたのが17時20分。雨が降りそうなので、すぐにテントを設営する。
 今日の行動時間は11時間30分、1泊2日の沢遡行からのトムラウシ山、今回もよくやった。自画自賛!!

      27日(水)  化雲岳~天人峡
雨模様の天気で、濃いガスの中を出発。雪渓を登り、稜線に出ると猛烈な風。 化雲岳への緩やかな登りを行くが、風に吹き飛ばされないように姿勢を低めて行く。 化雲岳(1954m)の山頂には目印の大岩がある。
ここからは広い高原地帯の緩やかな下りが基本になる。 斜面はお花畑で、エゾコザクラ、ヨツバシオガマ、チドリなどが大群落をつくっている。中でも、日本中の花を集めてきたのかと思うほどの、チングルマの大群落が歩いても歩いても続く。 下っていくと、第二、第一公園という湿地帯に来る。ここは見渡す限りの満開のワタスゲ。その中に黄色のエゾカンゾウ。 第一公園から見えるあの山は?旭岳。



ここから緩やかに下る道をずいぶんくだると、途中に羽衣の滝の全貌が見える所に来る。圧巻、豪快!!
最後に急降下し、天人峡温泉に着く。 自分の山の歴史に大きな足跡として残る山行になった。生きている限りずっと記憶として残るであろう!!
 下山後、天人峡温泉「天人館」で入浴。今日の宿泊地、道の駅「旭川」に向かう。途中、電気店に寄り、奥西のカメラを買う。この道の駅は市街地にあり、いつも駐車場は満員。夕食は、打ち上げということで、近くの「つぼ八」という居酒屋で宴会。

 
        7月28日(木)  阿寒への移動日
早朝、コインランドリーで洗濯。1000円ちょっとで、40分~50分すれば乾燥までしてくれる。たたむだけ。
 9時過ぎ網走に向け出発。途中、道の駅「丸瀬布」の木芸館見学。木製の「靴滑り」を購入。昼食は、道の駅「愛ランド湧別」でホタテ定食。広大なテンサイ、トウモロコシ、玉ねぎ、ジャガイモ、ムギ畑の中を走る。収穫間近(しかし、この間の3つの台風で、作物はほとんど壊滅)。
 網走監獄博物館見学。北海道の開拓の歴史がよくわかった。途中、スーパーで夕食と行動食を購入。明日は雌阿寒岳に登るので、道の駅「あいおい」泊。

       7月29日(金) 雌阿寒岳 1499m ・ 阿寒富士 1476m
 コース及び行動時間
 9:33オンネトー国設野営場登山口出発~10:31(5合目)10:38~11:30(9合目上)11:35~11:50阿寒富士への取り付きの鞍部12:04~12:32阿寒富士頂上12:36~12:47鞍部に戻る12:53~13:45登山口

 報告
夜に降っていた雨も、道の駅を出発するころには止む。コースはオンネトーからのピストン。野営場近くの広い駐車場に車を止めて、準備をして出発。 樹林の中を道はゆるやかに上って行く。樹林が切れてザレ場の斜面に出ると、この山は火山の山だということを知らされる。結構急なザレ場を登って行く。山頂の火口あたりからモクモクと雲が、と思いきや、地底から吹き上げる噴煙であった。多量の噴煙が、結構勢いよく吹き上げている。 火口の縁に来ると猛烈は風。吹き飛ばされそう。あまりに風が強いので、標識のあるピークちょっと手前で写真を撮り退散。


         阿寒富士からの雌阿寒岳                   猛烈な風の雌阿寒岳

次は、そこに見えている阿寒富士に登る。下る途中で何人か人がいる。何か観測をしておられるようだ。鞍部まで降りる。 火山特有の急なザレの道がジグザグにつけられている。途中、コマクサが所々咲いているのを見つける。約30分で頂上。 ガスがかかってきたが、すぐに晴れて間近に雌阿寒岳。  


       雌阿寒岳の下りからの阿寒富士                     阿寒富士頂上

足首まではいるような砂のザレなので、走って降りる。鞍部まで11分。 ここから50分ほどで登山口に着く。
 この後「野中温泉」(350円)で入浴。豊富な湯量の源泉かけ流しの良い温泉であった。
 この後160㎞離れた斜里に向かう。今回は全部花折敬さんに運転してもらった(ちょっとだけ忍さん)。いつもいつもありがたいことだと思う。感謝しかない。途中のスーパーで買い物をして道の駅「斜里」で泊

        7月30日(土)  斜里岳 1545m
 コース及び行動時間
6:26登山口発~7:23下二股(旧道を登る)~8:37上二股8:55~9:28斜里岳山頂9:48~上二股(新道を下る)~10:45熊見峠10:53~11:27下二股~12:08登山口

 報告
天気は晴れ。斜里岳はなかなか格好の良い山だ。登高意欲がそそられる。独立峰なので遠くからでも眺められる。
畑の中の道を走り、林道は途中からダートになり、清岳荘前の駐車場へ行く。鉄筋の立派な建物だ。駐車場は広いが、人気の山なのですぐにいっぱいになるのであろう。 登山口には「熊注意」の看板。どこの登山口にもある。もう一つ。旧道は下山用には使わないようにとの注意。 自然林の中を少し歩くと林道に出る。林道を少し行くと本格的な山道に入る。



渓流沿いに道がつけられていて、何回も渡渉しながら進んでいく。今日は沢登りではないので登山靴。靴の中を濡らしてはいけない。 ゆるやかに上っていくと下二股に着く。ここが旧道と新道の分かれ道。古そうな標識(下二股)があったので、ここが分岐だと思い、向かいの谷に入る。しかし、薄い踏み跡は消え、倒木いっぱい谷を覆っているので登れそうにない。  これはあかん。新道を行こうということで、ほんの少し行くと新しい標識があり、分岐を示している。何だ、ここやったんや。



 旧道を行く。旧道は沢筋の道で、結構急な登りである。流れの右や左に道があり、何回も渡渉しなければならないし、流れのそばを登ることも何回もある。岩は濡れているし滑らないように慎重に登らなければならない。途中には滝もある。



新道との合流点の上二股からは、危険はなくなったが、水のある沢のような岩のごろごろしたところを進む。やがて登りになり急登を登りきると稜線に出る。南斜里岳が反対側に見える。
 稜線からは再び急登。小さいピークを経て少し下り、ザレの急登を登ると斜里岳山頂。遮るものがない360度の好展望。畑の向こうに斜里の街。その向こうにオホーツク海。知床半島が伸びている。見える山は明日登る羅臼岳であろうか。



ここも猛烈な風が吹いている。少し下がったところで休憩。 結構たくさんの登山者がいる。たいていの人は新道をピストンしているようである。下りは新道を降りる。上二股で分かれる。熊見峠までアップダウンがありしんどい。ここから下二股では急降下である。谷を流れる水の音が大きくなってきたら下二股である。ここから登りと同じ道を下る。
 12:08登山口。5時間40分の行動時間であった。

 下山後、ウトロに向かう。途中、オシンコシンの滝に寄る。道沿いにある。
 ウトロに行くと、カムイワッカ湯の滝までいけると標識に出ていたので、行くことにする。ダートの林道を走り駐車場に着く。 10年近く前、妻と来た。結構急な渓流の中を30分~40分歩いて(沢登り)滝に行く。上流部は火山なので、そこから湯が沸きだし、滝辺りはちょうど良い温度になっている。滝つぼにつかると気持ちが良い。天然の露天風呂である。そんな話をしながら行く。沢靴に履き替えいざ出発。しかし、100mも行くと、危険なため立ち入り禁止のロープ。行けないことはないが、あきらめる。あくまでも観光用に、ということであろう。
 戻る途中に『知床五湖』があるので寄ってみる。
ここからの知床連山の眺めは素晴らしい。湖に「逆さ知床連山」が映っている。ここも観光地化が進み、木道で整備されている。木道以外はガイドと歩くようである。ウトロに戻り、ウトロ温泉「夕陽台の湯」に入浴。道の駅「ウトロ シリエトク」泊

      7月31日(日) 羅臼岳 1661m
 コース及び行動時間
 4:00起床~5:20岩尾別温泉・木下小屋着~5:47登山口~6:47(標高728m)6:54~7:52(標高1098m)8:02~8:05大沢入口~8:31羅臼平8:36~9:23羅臼岳山頂9:36~11:15弥三吉の水11:25~12:15登山口

 報告
当初は羅臼温泉から登る予定をしていたが、いろいろ時間がかかりすぎるのでウトロ側からということになった。岩尾別温泉「地の涯」と木下小屋が登山口になっている。急坂があったり緩やかになったり、樹林の中の道をたんたんと登って行く。危険なところはない。 沢に出合うところは小さいお花畑になっている。
 大沢からは谷沿いの急登になる。お花畑があったり、雪渓が少しあったり、大きな岩があったりする。振り向くと海が見える。 上りきると羅臼平である。広い高原地帯になっているが、ハイマツで覆われているので緑一面である。
 残念ながら濃いガスで覆われて山頂部は見えない。
 登山口の標高は230mなので、羅臼平まで3時間弱で1000m以上登ってきた。ここからは標高差300mほどの岩稜の急登を登る。 頂上は岩稜で狭い。ガスで覆われ何も見えない。
 羅臼平に下ってきたとき、向かいの山の稜線に何か黒いものが動く。熊だった。向こう側に消えて行った。下りもたんたんと下って12:15登山口に着いた。ホテル「地の涯」で入浴。


             羅臼岳                     知床五湖からの知床連山 右端が羅臼岳


羅臼岳山頂

網岡国さんが、家庭の都合で、8月1日の午後1時ごろの女満別空港発の飛行機で帰ることになった。
 今日は網走の道の駅に宿泊する。途中、小清水原生花園を見学する。ここも以前行ったことがある。久しぶりに尋ねると懐かしい。
 早い時間に道の駅「流水街道網走」に着いた。今日は奥西の誕生日、忍さんは8月2日が誕生日、誕生祝に行こうということになり、夕食は居酒屋へ行った。

      8月1日(月)  移動日 旭川へ
国江さんが午後の便に乗るので、それまで道の駅近くの「モヨロ貝塚」を見学。立派な資料館(建物、内容充実。無料の音声ガイドを貸していただく)があり、古代の北海道の様子が勉強できた。
国江さんを空港まで送り、旭川まで戻る。途中雨になる。昼食は、上川ラーメンを食べに行こうということになった。「あさひ食堂」を探し、そこで20食限定の「幻の塩ラーメン」を食した。ラーメンをあまり食べない奥西でも、なかなか美味しかった。 途中「イオン」で買い物をして、再び道の駅「旭川」で泊まる。ここへ来たのは、もう一つの理由があった。実は7月27日に「つぼ八」へ行ったとき、忍さんがカメラ、敬司さんが帽子を忘れていたのである。それをもらいに行ったということ。再び、コインランドリーで洗濯。夕食は車の中で宴会。

      8月2日(火)  移動日 苫小牧へ
今日も移動日である。7時前に出発。自動車道を走らないで行く。というのは、砂川市の29・1km(国道38号線)に及ぶ日本で一番長い直線道路を走るからである。以前から一度行きたいと思っていた。
その前に地図を見ていたら、環状列石の遺跡があったので見学。秋田の大湯の環状列石から比べると保存状態も悪く大したことはなかったが、いろんなところに環状列石があることが分かった。
この後、直線道路を走り、道の駅「三笠」により、道の駅「花ロードえにわ」で昼食。この道の駅は賑わっていた。農産物の直売、外には花の庭園と芝生、水遊びのできる小川があった。
支笏湖による。「苔の同門」に行ったが、立ち入り禁止になっていた。
忍さんのまぶたに黒いものが。ダニではないかということで、苫小牧市役所に行って病院を紹介してもらう。結果はダニであった。
その後、苫小牧の街中の立派な建物の中にある「なごみの湯」に入浴し、道の駅「ウトナイ湖」で泊。
夜、車の外に出てみると、20~30人の人がスマホを持ってうろうろしている。日本でもできることになった「ポケモンGo」をやっているようであった。

    8月3日(水)  樽前山 1024m ・ 風不死岳 1103m(ふっぷしだけ)
 コース及び行動時間
 6:26登山口出発~7:12樽前山の東山7:20~7:40西山と風不死岳の分岐~9:40風不死岳10:12~11:53登山口

 報告
当初の計画にはなかったが、今まで順調に山に登ってきたので、予備日が余ってきた。それを利用して、後方羊蹄山に登る前に樽前山に登ろうということになった。自分も今まで北海道に来たとき2回計画したが、天候が悪く断念していた。そのために、ぜひ登りたいと思っていた。 七合目ヒュッテ前の広い駐車場を出発。この山も火山なので、ザレた広い緩やかな道を登って行く。40分弱で樽前山の東山(1024m)に着く。噴煙を上げているドームを外輪山が囲んでいる形になっている。東山は一つのピーク。



次に風不死岳を目指す。道はゆるやかに下る。コルまで来て目の前のピークを目指す。道がついている。ピークに来ると「あれ」道がなくなっている。 さては、途中に分岐があった。あれだったのか。戻るとそうだった。


           樽前山の溶岩ドーム                    遠くに見えるは風不死岳

樹林の平坦な道を歩いていくとやがて急登になる。それもかなりな急登で、鎖のついた岩場もある。こんなところが何か所かある。 大岩もそびえている。最後は、ここが頂上と思うとまだ先にピークがある。3回目でやっと風不死岳の頂上に着く。ガスのために景色はない。やがてガスが晴れる。頂上で出会った若い女性が、下山しかけて戻り、支笏湖が見えると教えてくれる。




                                            支笏湖からの風不死岳
下りは、途中から、駐車場へ帰る最短距離を取って戻る。 支笏湖の湖岸を走り、旧大滝村の道の駅「フォレスト276大滝」で108円のキノコ汁をいただき、次に、羊蹄ふきだし湧水の所にある温泉に入り、湧水を見学し、スーパーで買い物をし、道の駅「ニセコ ビュープラザ」に到着。宿泊。後方羊蹄山が間近に見える。

      8月4日(木)  後方羊蹄山 1898m (しりべしやま)
 コース及び行動時間
 4:30起床~6:00発 半月湖登山口(比羅夫コース)~9:33外輪山へ出る、時計回りに~10:00頂上~11:00旧小屋跡~13:26登山口

 報告
 はじめは平坦な道も、やがて急な登りになる。ずっと樹林の中の登りが続く。ひたすら登るだけである。頂上近くなるとハイマツになり、お花畑になる。稜線に出るとガスがかかり、強風が吹きつける。途中でカッパを着る。
頂上はちょっとした岩稜が突き出たという感じである。登山者がたくさんいる。火口を1周するが、はじめは岩稜帯である。やがて普通の道になると小屋跡に来る。左手に下る道を行くと登って来た道に合流する。あとはまたひたすら下るだけである。



 当初の計画では、雨の日もあるだろうから予備日を3日とっていた。しかし、京都にいる仲間の心配(北海道は雨ばかり、どないしているんやろ)をよそに、雨をうまくすり抜けて、計画通りの山行を続けることができた。それで、予備日を使うことはなかった。
特に8月3日~4日は、道央地方では大雨警報が出ていた。旭岳や十勝岳を計画していれば、到底登ることはできなかっただろう。 予備日を利用してもうあと2つ、3つ登ろうかということで、候補を探していたが、余分に樽前山にも登ったので、もうそろそろ京都が恋しくなってきた。
7日に京都に帰る予定であったが、忍さんがフェリー会社に電話すると、キャンセル料なしで変更できた。そんなわけで、4日のフェリーに小樽港から乗船ということに相成った。
花折さんの友達がニセコに住んでいるということで、お邪魔した。スキーをしたいということで、早期退職でニセコに来られたということだそうだ。介護福祉タクシーを営んでおられるという。こんな人生もあるんだ。
いつものことながら、今回も花折夫妻には大変お世話になった。忍さんには、綿密な計画を立てていただいた。敬司さんには、車の運転をすべてしていただいた。いつもながらで申し訳ないが、今回も奥西は大名として過ごさせていただいた。愚痴もあるだろうが、口には出さずに、こんな奥西と付き合ってくれる花折夫妻には感謝の一語である。 狭いながらも楽しい我が家。花折さんとの付き合いは15年以上になるが、2週間以上も車での寝泊まりは初めてである。何の不便もない。
       来年も北海道の山を登りに行こうよ!もっと長期間でもいいよ!!
       楽しみにしています!!!

中川さんの家から見えるニセコアンヌプリ




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