北アルプス 五竜岳・唐松岳

山行日 2017年7月30日(日)~8月2日(水)
目 的 ①後立山連峰 五竜岳・唐松岳を縦走。
②岩稜トレーニング 夏山トレーニングの成果を発揮し登頂をして会員の交流・親睦を図る。
参加者 竹田(CL) 、新津(SL連絡)、 大森m(運転)、 大森w(会計 渉外)、 佐竹(渉外 会計)
屋根谷m(SL 連絡)、 屋根谷w(記録)、 猪飼(記録)
コース 30日 近鉄大久保→宇治西IC→安曇野IC→遠見五竜→ロッジ五竜
31日 ロッジ五竜→テレキャビン→遠見尾根→五竜山荘
 1日 五竜山荘→五竜岳→五竜山荘→唐松岳頂上小屋
 2日 唐松岳頂上小屋→唐松岳→八方尾根→ゴンドラ→八方駅→京都
報 告
 五竜岳 後立山連峰の中央にあって唐松岳の女性的に対して五竜岳は男性的でどっしりとした雄大な山容で鹿島槍とともに重鎮的な存在。五竜岳の景観がすぐれているのは遠見尾根からだと云われている。五竜岳へはこのルートが最短で百名山にはいっている。

 7月30日(日)
近鉄大久保駅を7時30分に出発した大森車は途中メンバーを乗せて京滋バイパスから高速に入り長野安曇野インターへ、梓川パーキングで昼食。今日の宿 ロッジ五竜に到着。今日は登山靴を履くこともなく夕食まで時間は十分にあるのでテレキャビン乗り場の公園へ植物見学に。入浴と夕食を済まし明日は始発に乗車するので少し自重して眠ることにする。

 7月31日(月)
とうみ駅7:40 地蔵の頭 8:40 小遠見山10:28 中遠見山10:55 大遠見山 11:45 西遠見山 12:35 五竜山荘 14:45

今日は遠見尾根で五竜山荘へ、この尾根は八方尾根と平行に登る道だが八方に比べてピークが連続、そのためアップダウンが繰返しある。後半に白岳の急登があるので体力の消耗に充分に注意をしなければならない。高山植物の多さや眺望の良さもあって登山客も多い。とおみ駅で登山届を出しテレキャビンに乗る。8分間でアルプス平駅に下車するがガスで真っ白。時々ガスの合間に五竜がみえる。高山植物園を通って地蔵の頭へ、小遠見山まではトレッキングコースになっているが急坂の連続と階段が約680段。ひたすらゆっくりと登るが暑い、汗がジワーと出る。水分補給を怠らないように注意が必要。塩分の補給も忘れずに。中遠見山へは登りと下りにそれぞれ100段の階段がまっていた。晴れているとどんなに暑いだろうか。くもりで良かった気もする。中遠見山を過ぎ大きく下ると気持の良い稜線歩き、また急坂を登って大遠見山へ。西遠見の池へは穏やかな登り。池全体にまだ雪が残っていた。西遠見山までは直登そして忘れた頃にまた階段があらわれる。西遠見山を過ぎた頃から高山植物が多く見られ、五竜岳下部の雪渓も見え単調な登山から解放され元気もでてくる。やがて前方に白岳への直登ルートが見えてくる。「ここから細尾根 ザレ場 鎖場 踏み外し 足元注意」の看板を通過して300mの急登にかかる。白岳の登りは急登の階段、岩場、ガレ場ときつい登りが続く。この岩場も岩歩きの練習を経験している者には何でもない。鎖場が終ると道の両側にはチングルマがいっぱい。ハイマツの道をジグザグに下り五竜山荘に着く。


 8月1日(火)
五竜山荘 5:55 五竜岳山頂 7:35 五竜山荘 9:10 五竜山荘出発 10:00 唐松岳頂上小屋 13:30

朝食・手洗を終え出発、五竜頂上までは約60分。ガスで真白レインコートがいらないような雨がまじっている。五竜岳に向って歩き始める。平坦な登りが続き山荘が小さくなっていく。登り始めてしばらくすると、メンバーから体調不良の申し出があり、どうするか対応を相談、そして全員の意見を聞きリーダーが決断。出発時から雨まじりの天候を考えこのまま雨が続けばキレット越えは難しい。パーティを分断することはできないので、最良の方法はコースを変更する。唐松岳に変更し八方尾根を下ることに全員が同意。その結果2名は五竜山荘に戻り、残りの6名で五竜岳に登り山荘に戻る。それから全員で唐松岳に向うことにする。
 五竜岳に向って再び前進、半分を過ぎたあたりから岩場の急登が続く、岩稜の登りも練習がここでも役立つ。鎖場も2か所あるが険しさは感じられない。狭い鎖場なので下山組と混み合い渋滞になることも考えられる。尾根に出るとキレット方面への分岐の標識があるがここが頂上と勘違いをする登山者もあった。頂上にはこの分岐から痩せ尾根を30m程進んだところ。頂上では雲の間から剱岳が時々見られる。



山荘に戻ると山岳パトロールの人も唐松への変更はよい決断だと。五竜より唐松のほうが小屋も新しく乾燥室の設備も大きいので早く行くほうが良いと。10時に全員8名唐松岳に向う。白岳で遠見尾根の分岐を唐松岳方面に、大黒岳への尾根道を下り気味に進み最低鞍部を通過して大黒岳への登り返しの急登になるが足場は問題ないので面白いように高度をかせぐ。登りきると快適な稜線歩き。牛首が近くに見えてくると岩稜が始まり雨もこれまで以上に強く降ってきた。幸い風は強くないのだが濡れている岩場はやはり緊張をするのと時間もかかる。牛首の鎖場を何か所も通過し最後のピークを終え緊張感からやっと解放。小屋の吹き流しが確認でき山荘に無事到着。

 8月2日(水)
唐松岳頂上小屋 6:10 唐松岳 6:30 唐松岳頂上小屋 7:05 唐松岳頂上小屋 7:30 八方池 9:50 八方池山荘 11:30 ゴンドラ下車 12:20

下山の日になってやっと晴れた。良い天気で気持もいい。アルプスの山が全て顔を並べている。やっと山の喜びが味わえた。一日でもこのような日があるだけで大満足。
朝食のときに今日は天気が良くなったので四日ぶりにヘリが荷物を運んでくる。天候が悪く食料品などが届かなかった山小屋では食事はごはんと味噌汁だけのところもあったようだ。山小屋の人も天候の回復を待っていたとのこと。朝食をすまして全員唐松岳山頂に向う。



五竜岳と正面に剱・立山連峰、登るにつれ見えなかった槍ヶ岳・穂高も姿を現してくる。本当に楽しくて仕方がない。いくら見ても見飽きることはない。カメラに夢中になり気が付くと我々だけで他の登山者はいない。山荘に戻り下山の準備にかかる。
7時30分小屋を出発し八方尾根を下る。昨日までの道に比べ歩き易い。朝一番のゴンドラが着いたのか登って来る人が多くなってきた。やはり子供連れが多い。八方池山荘の手前では靴底の剥れた年配女性の靴を応急処置をして感謝されたり、いろいろとあったが無事、ゴンドラ八方駅に到着。迎えきたロッジ五竜のマイクロで駐車場に。入浴と食事を済まして無事京都にもどりました。
今回の山行では天候によるコースと山小屋の変更を強いられましたが、変更したコースと山小屋はメンバーが以前に利用していたので何も心配はなかったがどのような状況になってもすばやく対応ができる正しい判断と装備などの必要性を認識した山行でした。



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