北アルプス 早月尾根から劔岳 2999m

山行日 2017年8月18日(金)~20日(日)  天候 : くもり時々雨
目 的 ①早月尾根から劔岳に登頂するとともに、岩稜歩行の基礎技術の習得を図る。
②泊を伴う山行の知識と実際を学ぶとともに会員の親睦・交流を図る。
参加者 奥西(CL)、大森行(SL)、大森照(渉外・会計)、玉岡(記録・SL)、北村h(記録・連絡)
石塚(記録・救護)  計6名
コース 18日  京都出発 … 番場島 … 早月尾根 … 早月小屋(泊)
19日  早月小屋 … 劔岳 … 同じ道を下山 … 早月小屋(泊)
20日  早月小屋 … 番場島 … 帰京
報 告

   【18日 馬場島~早月小屋】
 3:55 宇治西IC入る 賤ヶ岳SA・尼御前SAでトイレ、朝食
 7:45 滑川IC降りる
 8:25 馬場島の駐車場に到着、準備 駐車場には、8割がた車が止まっていた。
今日は、最初からカッパを着ての山行を予想してやってきたが、雨は降らず、ラッキーな気持ちになった。
 8:55 劔岳登山口(760m)スタート



10:15 雨が降り出し、カッパを着る。まあ、仕方がないかというところである。
しかし、そんなに長くは降らなかった。
10:55 1200m地点通過
11:20 大森照 体調不良を訴える。単独で下山出来るというが、そういうわけにはいかないので、大森行に付き添って下山してもらう。まだ、この辺りは岩稜地帯ではなく、普通の樹林帯の中の道なので特に歩行の問題はない。
11:45 1400m通過  水分補給と行動食をとる(15分間) 途中、屋久島に来たのかと錯覚するような大杉が何本も登山道沿いに現れる。その根元を越える時は、やっこらさという感じである。
12:20 1600m通過 (10分間)15時ごろ早月小屋に着けばよいので、ゆっくりゆっくりしたペースで登って行く。



13:00 1800m通過 (10分間)  道もこの辺りになると、岩稜になったり急登になったりしてきた。慎重に足を送っていく。一歩一歩が確実に小屋に近づいていく。
途中、降りてくる何人もの人に出会ったが、ほとんどの人は天候が悪化し、雨が降ったので頂上は断念して下山してきたと言っていた。
14:05 2000m通過 (10分間)
15:07 早月小屋 (2224m)到着 大森さんから、下山したら小屋に連絡をしておいてくれるように言っていた。無事下山したということであった。
大森照さんは、翌日はすっかり回復し、2人で1800m地点まで登ったそうである。
小屋に泊まったのは我々4名を入れて7名。我々だけで1部屋借りられ、ゆったり過ごすことができ、さまざまな話に花が咲いた。
ここは水がないので、ヘリで上げている。そのため、2リットルのペットボトルが900円であった。
17:00 夕食
22:00 消灯・就寝

感想(玉岡)

小雨の中、番場島から早月小屋まで、標高差1440mの早月尾根は、結構、厳しい、ロングルートでした。 早月尾根は、途中、数ヶ所、危険な場所もあった。 明日の天気は、どうかな?

  【19日 早月小屋~剱岳 往復】 天候 曇り時々雨
 5:55 早月小屋出発。 今日はいよいよ剱岳目指してスタートしたがいきなりの急登で奥西さんよりスモールステップ等の疲れにくい歩き方のアドイスがありました。
 6:35 休憩。水分補給 (約10分後出発)



 7:30 休憩。水分補給 (約10分後出発)
厳しい岩場、鎖場と続いて行くが、所々で花畑に癒されながら進んでいく。
 8:40 休憩。水分補給 (約5分)岩稜地帯、鎖場を進んで岩を回り込む鎖場が続く、少し足がすくむ。分岐を越えてもうすぐ山頂、最後の岩場を慎重に登っていく。
 9:50 剱岳山頂に到着。記念写真。 「やったー!」遂に念願の剱岳の山頂に立てて感動しました。
さすがに人気の行きたい山だけあってたくさんの人が、みんな喜びあっていました。



10:05 少し雨がパラついてきたので名残惜しいが、出発。しばらく下山していくと鎖場があり鎖が雨で濡れているので足元確認と共に慎重に進めて行く。



11:20 休憩。水分補給
12:00 写真タイム 写真を撮りたい気持ちが注意力散漫になると危険な真タイムとして取ってもらいました。
12:50 休憩。(約10分) 下りの岩場、鎖場を雨で少し濡れているので慎重に下りていく。
13:40 休憩。(約10分)
14:25 早月小屋に到着。 慎重に下りたので少し時間が掛かりましたが無事に下りてこれたのでなによりでした。

感想
(北村廣)

今回は、早月尾根コースで剱岳を目指したのですが、厳しい山行になるのは人から聞いたりして調べて覚悟していたのですが、思っていた以上に厳しい山行でした。まず早月尾根もかなりハードで古木の大きな根があちこちに出ていたり雨でぬかるんで岩もありで特に下りは注意して歩かないと足を取られそうで慎重になりました。そして、2日目の剱岳目指して小屋を出発するといきなりの急登、厳しい岩稜地帯、鎖場の連続で岩歩きのトレーニングで奥西さんに色々と注意された事を思い出しながら危険な岩稜地帯、鎖場をどうにか通過していけました。こうして無事に下山できたのは、奥西さんのおかげと改めて感じています。

   【20日 早月小屋~馬場島】 天候 薄曇り
午前5時50分 早月小屋出発   昨日の悪天候と違い、薄っすらと日が差す曇り空、奥西さんの読みどおりか。
歩き出してすぐにガレ場道の急な下りが続く。
途中、崖面、のり面に様々な高山植物が可憐に、あるいは群生して咲き誇っていた、花の名前を奥西さんに教えてもらいながらの少し余裕の感じる下山道である。



188m付近まで下りてきて眼下を見渡すと早月川の輝くように白い流れと、駐車場のある登山口付近が手に取るように見えた。
駐車場のある馬場島は標高740m、まだ1000m以上急な坂道を下らねばならない、崖と木の根、ガレ場の連続である、滑らないよう、転倒しないようお互い声を掛け合い細心の注意をはらって下山に集中。少し下ると細長い池沼に出会う、ほっとする景色である。
 登りでは雨で煙っていたせいか、見えなかったが、隣にもう一つ池沼があった。
標高1600m、1400mと険しい下りを更に下っていくと1200m辺りで大森照さんに出会う。元気な照さんに戻っていた。再会を喜び合う。大樹の前で一枚。



標高1200m地点まで出迎えに来てくれた、すっかり元気のようだ、ご主人の行信さんは、馬場島の駐車場で待っているとのこと。残り200mを下ってようやく登山口に到着した。
歩行時間約4時間20分
感想  1日目登り始め途中で大森照さんが体調不良で大事を取り棄権、2日目石塚さんが膝に不安を覚え早月小屋にて待機、結局奥西リーダ-以下、北村、玉岡の3人で剣岳山頂をめざすことになったが予想以上に険しい山行であった。奥西さんの叱咤指導の元、何とか無事に登り終えることできました。 ヒヤリハット無し、感謝。

 リーダー所感 奥西一博
3000m級の岩稜地帯を行く山行ともなると、岩稜歩行の技術と体力の両面の力量が必要になってくる。生半可な気持ちではいけないが、しかし、登りたいという強い意欲とトレーニングをすれば登れないことはない。
 そして、今回の剱岳山行では、安全に確実に登るために、岩稜トレを7月1日、15日、19日、22日と行い、体力トレを7月2日、16日、8月11日と行ってきた。
 これで万全とはいかないが、一応安全に登れる岩稜歩行技術と体力は形成された。
 体調不良などもあり、剱岳に登頂できたのは3名であったが、ヒヤリハットなど事故につながる行動はなく、リーダーとしてほっとしている。
 我々は2泊3日と時間をかけてゆっくり登ることにより、余裕を持った山行ができたが、ランニングスタイルで、1日で上り下りする若者にたくさん出会った。
 我々の考える登山からは違う考えを持った人たちが、剱岳にも登るようになってきているということか。



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