穂高連峰 畳岩 中央ルンゼ登攀

山行日 2019年9月6日(金)
参加者 CL:花折m 花折w(明峰) 網岡w 奥西
コースタイム 5:40上高地バスターミナル発 ~8:10岳沢小屋着 テント設営
8:50出発 ~ 10:00 天狗のコルへの道の大きな岩の上で休憩 ~11:05中央ルンゼ取り付き~13:00撤退決定・下山開始 ~14:36岳沢小屋着
報 告
 6年前に、コブ尾根登攀を成し遂げた後、次は、畳岩と奥穂南稜に行こうと相談がまとまった。しかし、天候不順やメンバーの諸事情で実施できず、5年目にやっと実現した。
 5日(木)運営委員会終了後、21時10分、奥西宅を、花折車で出発。翌日、深夜の1時に、平湯温泉の宝タクシー駐車場に着き、仮眠。
 4時起床、タクシーで上高地に向かう。テント泊なので、久しぶりのちょっと重いザックを背負って岳沢小屋へ。テントを設営して、登攀準備をして、8時50分岳沢小屋を出発。天気はよし。振り返ると、霞沢岳、乗鞍岳、焼岳が望まれる
 西穂から奥穂の穂高稜線に向けて、岳沢小屋の先から天狗沢という広い、急な沢が登って行っている。稜線にたどり着いたところが天狗のコルである。沢は、大きな岩や石が積み重なったガレガレの急沢である。ルートには、白丸ペンキ印が頻繁に着けてある。下部はお花畑が広がり、さまざまな花が咲き乱れる。
 天狗沢を登って行くと、右手に大岩壁が現れる。稜線までスラブ(逆層)の層が続いている。これが畳岩である。近づくと、圧倒的な迫力で迫ってくる。天気の良い日には、河童橋からも望める。
 今までの登攀の記録を調べたが、あまりない。ほとんど登られていないようである。記録を読みながら、どこから取りつくか相談する。すると、花折敬さんがスマホがないという。落としたようである。探しに行っているときに、1週間前に登ったという人に出合い、取り付き口がはっきりした。幸いスマホも見つかった。
 この辺りのバリエーションルートは、最初は、たいがい谷筋を詰める。雪渓が残っているので、雪の上を歩く。しかし、この時期は雪が一番少ない。幸い、雪渓の横を歩いて取り付き点にたどり着けた。
  
 ルンゼを登って行くが、なかなか急である。おまけに、手掛かりが小さい。緊張感が走る。何とか抜けて登って行くが、今度は、浮石だらけである。先行者の登った後は見受けられない。浮石に乗ったり、つかんだりしたら、転落である。それでも何回もがらがらと石を落とす。ある時、上の誰かが落とした直径10㎝ほどの石が、顔めがけて向かってきた。とっさに、手で向きを変え、事なきを得たが、本当にドキッとした。
 岩は逆層なので、手掛かり足がかりが少ない。滑らないように、しっかり靴底を踏みしめて登って行く。
 ルンゼを登った後、ピナクル(尖った岩峰)を目標に登って行く。
 浮石だらけのやばい所を抜け、ピナクルに着く。さらに上部に行ったが、すでに13時になっていた。まだ標高差200mのスラブの登りがあり、下山も時間がかかる。今だと、天狗沢の一般道に降りられそうなので、ここで撤退ということになった。
 記録を見ると、そんなに難しくは書いていないので、もうちょっと楽に登れると思っていたが。スラブ(逆層)は登山靴では難しい。それと、人が入っていないので、浮石だらけで怖かった。

 稜線までいけなかったが、スラブの層を経験できてよかったとしよう。



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