苗場山2145m・谷川岳1977m

山行日 山行日:2019年10月7日(月)~10日(木)
山 域 三国山地
参加者 福島m(CL)、福島w(会計・連絡・救護)、寺崎(SL・記録)

    10月7日(月)  和田小屋へ
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京都駅に集合、新幹線を乗り継いで越後湯沢駅に。駅前で迎えに来て頂いた軽四輪に乗車、今晩の宿泊地「和田小屋」に到着した。標高1370mに建つ、この小屋は、祓川コースの拠点となっている。小屋で目前はゲレンデが広がっていて、冬場はスキー客で賑わうらしいが、この日は我々を含めて5人の宿泊であった。ここでアクシデントが発生した。労山カードを提出すれば宿泊代金500円が割引きされるが、会計終了後に提出したために「駄目」とのこと。しかし、上手に交渉してくれたおかげで「生ビール」750円が提供して頂けることとなった。有り難いことに風呂の準備をして頂き、入浴後18時から生ビールで乾杯。翌日に備えて早めに就寝した。

  10月8日(火)  苗場山
コースタイム 和田小屋6:10~8:45神楽ヶ峰8:50~10:00苗場山10:30~11:45神楽ヶ峰11:55~13:50和田小屋
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午後からは雨が降る予報が出ていたこともあり、5時に起床、朝食を済ませ6時過ぎに出発した。小屋の前に登山届ポストがあり、届け出を済ませて、ブナを中心とした広葉樹林の中をゆっくりとしたペースで登って行く。背の高いクマザサの中を登るが、登山道は、湿って泥が多く滑りやすくなっている。特に下山時はスリップに注意であると感じた。
標高1703m地点の下ノ芝の休憩スポットを過ぎると、次第に樹林がまばらになってくる。熊笹の中を登って行くと右手に、かぐらみつまたスキー場の最上部にある第五ロマンスリフト(標高1845m)の終点の建物が顔を出す。
中ノ芝のベンチが見えて来た熊笹と黄金色に輝く草紅葉とのコントラストの美しさに目を奪われ、疲れも吹き飛んだ。
暫し休憩タイムをとり絶景を楽しんだ。
木道を少し進んだ先が標高2015m地点の上ノ芝。ここから、小松原分岐と出会い、この地点で南西側に進路を取る。小松原分岐から数分歩いた場所に「股摺り岩」と名付けられた、ちょっとした岩がある。此処を過ぎると標高2030mの神楽ヶ峰山頂。苗場山を祀るためにこの場所で神楽が奉納されたことにより、この名が付いたと言われている。此処を少し下ると、苗場山の山容が見えてくる。どっしりとしたスケールの大きさに圧倒される。
富士見坂まで標高差で80m程を下りる。富士見坂の途中に沸く「雷清水」。僅かな水量しか出てなかったが、冷たくて美味であった。
神楽ヶ峰と本峰との鞍部まで下って来た。この辺りはお花畑と呼ばれ初夏には様々な高山植物が咲き競う所らしいが、微塵も感じることが出来なかった。 
花畑から痩せた岩稜へ取り付く。笹原の中を登った後、岩稜に取り付くが、この稜線を「雲尾坂」と呼ぶらしいが、この日も雲が湧きだし、時々その姿が隠れ、名が付の謂れが理解できた。登山道には木道が敷かれ歩きやすくなっているが、笹原の急斜面も辛くて何度も立ち休憩を繰り返した。雲尾坂を登り上がると広大な高層湿原へ飛び出す。苗場山には約1000個の池塘が存在するといわれている。日に照らされて、きらきらと光輝き草紅葉とのコントラストに圧倒される。山頂には一等三角点が堂々とその存在感を示している。タッチして小屋の前で早目の昼食をとり、雨に備えて早々に下山体制に入った。
上の芝付近で雨が降り出した。カッパを着て歩を進める。迎えのタクシーを14時に予約しており気は急くが、足元は小川のように水が流れ、大小の石が不規則に敷かれて、木道も雨に濡れて滑り易くなっており、事故防止を考えると限界がある。やっと和田小屋が見えた。ホッとするがタクシーもライトを照らして待っていてくれている。急いで運転手の下に駆け寄ったが「ゆっくりして下さい。待ってますよ」と、うれしい回答が。早々に準備して越後湯沢まで送ってもらった。
越後湯沢から土合駅までは、すぐである。今晩の宿泊先の「山の家」は駅の真裏にあるが川が流れていて、直には行くことが出来ない。10分ほど回り道をして到着した。
この宿も労山カードを提示すれば500円の割引き、となっていたが、ネット申込みは外部委託しており費用がかかるために割引が利かないとか。今後の予約の際の参考となった。
此処でも谷川岳からとった水でお風呂が沸かしてあり、雨で冷え切った身体に嬉しい一時となった。
同年代と思われる50人程のツアー客と一緒になったが、明日、谷川岳を目指しているとか。賑やかなグループであった。
夕飯は「赤城牛」の陶板焼きなど盛りだくさんの料理に舌鼓をうち、この日も早々に夢の中へと誘い込まれていった。

  10月9日(水)  谷川岳
コースタイム 7:00 宿出発⇒7:15 土合口駅⇒8:00 ロープウェイ8:10
天神平駅⇒8:30 登山開始 10:20 肩の小屋休憩⇒トマノ耳~オキノ耳(怪我人に付き添う)⇒12:00肩の小屋⇒13:00 天狗の遊び場⇒4:20天神平駅ロープウェイにて下山
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20分ほど並んで、宿で頂いた2百円引きでチケット購入。2~30人並んでいたがロープウェイはそれぐらい一度に乗れるのでスムーズに乗車。麓の紅葉はまだだったが高度が上がるにつれ木々の赤や黄色が鮮やかに見える。天神平は広々としたスキー場で見晴らしが良い。上の方は少しガスがかかっていたが遠くの山々迄見渡せ気持ちのいい出発となる。昨夜のツァーの人たちはここからリフトらしくその場でガイドさんのレクチャーを受けておられた。
我々はそのまま天神尾根を歩く。最初は木道の良い道だったが次第に岩場となる。しかも長い!高い!疲れた!!が、高度が上がり視界が開けると遠くに富士山も見えだした。スケールの大きい谷川岳から延びる尾根、尾根、尾根・・・緩やかで伸びやかな稜線が天空の大回廊のように広がる。この景色が見たかった!!
山頂はガスの中。小屋で甘酒(美味しかった!(^^)!)をいただいて晴れるのを待つこと30分。トマノ耳からオキノ耳への登山道で怪我人と遭遇。岩場で肩を強打されたらしくヘリ要請中。軽装の単独行の男性。通りがかりの男性が一人付き添っておられた。テーピングや三角巾の準備をするもとても痛がっておられて骨折なのか脱臼なのか? なすすべ無し。レスキューシートでくるんであげ、たまたま通りがかった(看護師?レスキュー隊員?)の支援を得て小屋まで下山。ここにヘリが来ることになっており小屋のレスキューの方も到着して我々はここまで。怪我、事故の怖さを痛感する。怪我人の呻き声に緊張して小屋までの景色は記憶にない。
下山中1時間くらいしてヘリが来た。やれやれで「天狗の遊び場」という岩場でのんびりと景色を楽しみながら遅い昼食。秋の陽に山並みが眩く心地よい。
ゆっくり下山し、3時からの一番風呂に入って疲れを取る。この日の夕食は松茸ごはんに松茸入りすき焼き風煮。美味美味 (^^)

  10月10日(木)  谷川岳 一の倉沢展望トレッキング
コースタイム 7:15 宿出発⇒7:30 土合口駅⇒7:50 西黒尾根登山口⇒8:15マチガ沢出合⇒8:40一ノ倉沢出合9:00⇒9:20幽の沢出合  往路を戻る⇒10:45土合口駅
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一の倉沢 衝立岩天気は快晴、今日は谷川岳の一ノ倉沢の大岩壁を眺めるトレッキング。宿に荷物を残し谷川岳ロープウェイ乗り場へ。そこから一ノ倉沢方向へは舗装道路が伸びている。清水峠へ向かう旧国道で、今も一ノ倉沢出合までは車も通れる道だが、一般車は通行禁止である。道はブナ林の中を緩やかに登っていき、湯檜曽川に沿って川からは少し離れて山麓をぬうように進んでいく。マチガ沢出合を超え、一ノ倉沢出合迄ゆっくりと1時間ほど。出合では一ノ倉沢の大岩壁が目の前に飛び込んでくる。日本中のクライマーが挑み、多くの遭難者を出した岩壁である。付近には遭難者を悼むプレートが沢山岩に埋め込まれてあり、未だに追悼に来られるのか、花が手向けてある。17才から72才まで多くのクライマーが命を落としたことに粛然として手を合わせた。
一ノ倉沢出合からさらに奥へ幽ノ沢出合迄歩きその奥の岩壁を眺めて往路を引き返した。
ロープウェイ乗り場でラーメンを食べ、宿に戻り荷物を取り、JR土合駅へ。
12:39発の普通電車で水上駅まで行き、そこで乗り換え高崎駅へ。
上越新幹線、東海道新幹線で京都駅に到着解散した。



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