修験業山・栗ノ木岳山行記録 |
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栗ノ木岳 |
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山行日 | 2004年10月31日(日) |
参加者 | CL松井 SL吉野 SL川野 安田 荻野 松山春 岩里 菅浦 中野 田中 小泉 石川 北村 網岡 網岡国 |
コース | 川上八幡神社 → 堰堤 → 栗ノ木分岐 → 修験業山 → 栗ノ木分岐 → 栗ノ木 → 栗ノ木岳 →川上八幡神社 |
行動記録 | |
6:37 | 出発 近鉄大久保駅 |
9:15 | みつえ温泉(トイレ休憩) |
9:40 | 川上八幡神社 |
9:55 | 登山開始 |
10:50 | 休憩(5分) |
11:35 | 休憩(5分) |
11:58 | 栗ノ木岳分岐 (雨具着用) |
12:27 | 修験業山 |
13:10 | 栗ノ木岳分岐 |
13:47 | 栗ノ木岳(11分) |
14:25 | 休憩(5分) |
15:30 | 道探し |
15:50 | 道に出る |
15:50 | 休憩(5分) |
16:25 | 川上八幡神社 |
16:40 | 川上八幡神社 発 |
17:00 | みつえ温泉 |
18:00 | みつえ温泉 発 |
まずまずの天気で出発したが、途中から雨模様の天気に変わり、傾斜のキツイ下りは滑りやすく足をとられて転倒する人が続出した。台風の影響から登山道が分からず、一瞬驚いたが、スリル一杯の楽しく思い出深い山行になりました。リーダーさんお疲れ様でした。 記録 網岡国 |
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修験業山、栗ノ木岳 吉野賢一 久しぶりに気持が燃えて心に残る楽しい山行となった。しかし時間的には日没間際で駐車場に帰ってくるという事になり、かなり際どい山行になったように思われる。行動中は何回かヘッドランプを点けての行動、又は最悪、山中でのビバークを覚悟したが本当によく暗くなる前に戻ることが出来たと思った。 10/31(日)、近鉄大久保駅前から15人が車3台に分乗して6:35に出発したが途中少し遠回りをしてしまった為、現地の川上(若宮)八幡宮の駐車場には予定より遅れて着き9:55の出発となった。天候は昨日からの雨も上がり曇っている。 駐車場から歩き始めてすぐの所に社務所があり、そこの人からその先の白山谷にかかっている二つの橋の状態が良くないとの注意をもらったが両方共、普通に歩く程度では特に悪いとは思わなかった。 一つ目の橋を渡った所の右側山中でシカ2頭(?)を見かけ、又左側の一部の木は少し色づいて秋を感じることが出来た。二つ目の橋を渡り白山谷の左手から合流している修験業谷に入り、その左岸に沿った山道を登り始める。山道は地面も岩も濡れており又、場所によっては足元がスパッと切れ落ちている所も有った為、滑らないようにゆっくり慎重に歩いた。 10:50に堰堤を越え、その先少し歩いてから左の支尾根に取り付いたがその付近は登山道がかなり荒れており、先日の台風による雨の激しさをうかがう事が出来た。その後、主稜線で右の修験業山と左の栗ノ木岳への分岐点になる所まで、かなりの急登が続き木の根っこを掴んで登って行く所も有った。 11:55に分岐点に着き、そこから右に折れて高宮を通り12:25に修験業山に到達した。山頂は雑木林に囲まれた所で展望はきかない為、紅葉を期待していたのだがこれも台風の為か葉はきれいに落ちており、山頂の少し下付近に残っていた葉も紅葉とは程遠いものであった。 天候は12:00頃から小雨が降り始めており山頂では立ったままで昼食とした。その後いったん先程の分岐点まで戻り次の栗ノ木岳には13:45に着いたが山頂付近は、しゃくなげが多くて春のシーズンにも来てみたい所であった。又、栗ノ木岳の山頂では、どこかの「わらじの会」の木札が残されていたので多分近くのどこかの沢を登ってきたように思われる。 栗ノ木岳から次の若宮峠までは標高差200m余りを一気に下り、と言っても実際は急斜面のうえ、下が濡れて滑るので木につかまりながら、やっとの事でたどり着いたという状態であったのだが。今日は雨、ガスの為、展望は全くきかなかったが晴れて視界が開けていたならば下山時、正面には局ケ岳が見えるはずであった。 若宮峠には14:25に着きここは休憩するのに丁度良い広場となっていた為、一息入れてから下山ルートの大宮谷に向けて出発した。薄い踏み跡を頼りに歩いて行くと少し行った所でいきなり登山道が寸断されている所に突き当たった。これも先日の台風の後遺症と思われるが上部から下に向かって幅3m位の一直線の溝が形成されている。 8mmと6mmのロープ各5mを持っていたが、そこを通過するのは無理と判断して下流側に溝を横断できる所まで少し下り元のルートまで登り返した。ガイドブックには下山ルートは不明瞭と書いてはあったが大した事はないだろうと考えていたのだが、その先さらに歩いて行くと薄い踏み跡も消えてしまい数は少なかったが時たま見かけていたテープも見当たらなくなってしまった。 ここで「ちょっとこれはやばいな!」明るい内に下りれるかなあ?と思ったが、とにかくテープを探しながらカンを働かせて先に進んで行った。そうしている内に何とか一つのテープを見つけることが出来て又、薄い踏み跡の道に戻ることが出来たが、その後も何回か詰まりながらも先に進んで行った。下山ルートは1/25000の地図では右に迂回して785m峰の尾根コースを行き途中から左折して大宮谷に下り、後は大宮谷に沿って出発地点の駐車場に戻るようになっている。 これに対してガイドブックでは右の尾根コースをとらずに直進して大宮谷に入るようになっている。我々が歩くコースとしては直進コースを行くつもりでいたのだが現実には右の尾根コースに入った事を途中で気が付いた。直進コースへのルートが見つけられなかった以上は、このまま尾根コースを行かないとしようがない。下山ルートも台風の影響でかなり荒れており、普通でも不明瞭のコースが更にわかりにくくなっていたように思われる。仮に直進コースを取った場合、大宮谷の源頭部はザレ場の所を下山するようになっているので、台風でコースがどんな荒れ方をしているのか不明の為、直進コースよりも右に迂回する尾根コースを行くのが安全であるとも思われた。 その後、尾根コースに入ってからは道も比較的わかり易くて途中、左側の木に4ヵ所ほどテープが付けられている所を左折して大宮谷を目指した。その後、道は再び薄い踏み跡に変わった為、注意しながら歩いて行ったがまもなく切り倒されて折り重なった杉の木に行く手をふさがれて進むべきルートがわからなくなってしまった。時間は15時を回り樹林の中、小雨も降って付近は少し薄暗くなりつつある為、ここでも「これはやばいな!帰れるかなあ」と思い、同時に他のメンバーがツェルトを持ってきているかどうか、確認していないが少なくとも自分はツェルト1張を持っている為、これで少なくとも8人位は座ったままだが一晩過ごせる等、ビバークの事も考えていた。時間の余裕が無いので皆でルートを探していると安田さんが木に赤いペンキが付いているのを1ヵ所見つけた為、その先を下見に行くと更にもう1ヵ所有ったのでそこを行く事にした。歩き始めると再び薄い踏み跡に乗ることが出来て更にどんどん下って行くと、ついに上から大宮谷が見下ろせるようになった。 大宮谷への下り口はわからなかったが斜面の傾斜もゆるかった為、最後は道の無い所を強引に下りて15:45に大宮谷の右岸に付けられている下山ルートに下りることが出来た。 若宮峠を出発してから大宮谷の下山ルートに下りるまで、先鋭的にずっと気持を集中させていた為、ここでかなり気持がほぐれて一息入れた。あとは沢沿いに付けられた道を右岸、左岸と何回も渡り返し、又この沢沿いに付けられた道も何ヶ所か崩れていたが、とにかく時間が無いのでどんどん先に進んで行った。そのうちに大宮谷の前方に建物らしき物が見えるようになって、まもなく左から来ている白山谷との合流点を渡る。渡った所には、ちょうど良いコンクリートの階段が作られており、そこを上がると出発地点の川上(若宮)八幡宮の駐車場であった。 16:30に到着する。今日は明るい内に帰って来るのは無理だと思っていたので無事に帰ってくることが出来て大変嬉しかった。駐車場に着いてクツを履き替え、カッパもザックの中に入れようかと思っていたら、急に雨が強く降り始めて山行の余韻に浸っている間もなく、大急ぎで車の中に入って近くの温泉に向かった。車が走り出してまもなく周りは暗くなってしまった。その後、温泉で汗を流してから雨の中、山中でビバークせずに全員無事に帰れる幸せを感じながら車で帰途についた。 ※どんな山行でも山に入れば何が起こるかわからないのでツェルトは絶対に必要である。又、今後は沢に沿ったルートを歩く場合、8mmの20mロープも持参しようとも考えた。 |