四国・笹ヶ峰・瓶ヶ森山行記録
(面河峡散策と紅葉と温泉の旅)


山行日 2008年11月8日(土)〜9日(日)
参加者 吉田(CL)安田・松山(茂)(運転)松山(春)(救護)松井、川野(写真)宇田川・佐竹(SL)田中(渉外)清水(会計)竹内、福島・藤井(記録)13名


面河峡の岸壁

一日目 面河渓散策路
松山さんと安田さんの車2台に分乗し、高速の深夜割引を利用するため、それぞれのインターを4時までに通過。西宮名塩SAで2台の車が合流し、四国・愛媛県の西条市に向かう。当日の天気予報は全国的に雨、しかも真冬並みの寒気が入って寒くなるとの事。名神、中国、山陽の各高速道路を通り、岡山県倉敷から瀬戸大橋を渡って、高松、松山自動車道の伊予西条ICで降りた。岡山辺りで夜明けとともにぽつぽつ降り出した雨はIC出口ではやや連続的に冷たい雨となって降っている。今日の予定をどうするか相談。とりあえず今日登山予定の笹ヶ峰への登山口のある寒風山トンネル付近まで行ってみようと言うことになり、山間の渓谷を進む。長いトンネルを抜けてみると雨はややひどくなっている。
近くにある道の駅「木の香温泉」へ行きしばらく様子を見る。一向に雨のやむ様子もなく、予定を変更して行程の短い「瓶が森」へ行ってみようと言うことになり、寒風山トンネル手前から瓶が森林道を行く。黄色や赤の紅葉が美しい。すでにピークは過ぎ、落葉した葉っぱが道路に落ちている。雨に濡れた落ち葉でスリップしないように慎重な運転が続く。九十九折の狭い道をゆっくりと高度を稼いでゆく。やがて森林限界を超え、眼下にガスの煙った山並みが見える。やがて一面笹に覆われた瓶が森への登山口が見えてきた。駐車スペースに一旦車を止めたものの雨はやむ様子もなく、しかもガスっていて視界がきかない。
仕方がない、あきらめようと言うことになり、本日の宿である、面河渓にある国民宿舎に向かうことになった。そのまま林道を進み、石鎚土小屋ロッジに到着。ここは石鎚山への登山ルートともなっているところ。テント泊と思われる5,6人の大きいザックが立てかけてあり、雨上がり待ちの様子。ここから石鎚スカイラインを通って、面河渓へ下った。このあたりの谷は深く、山肌の木々の紅葉は針葉樹の濃緑に引き立てられパッチワークのようにいっそう鮮やかに見える。もみじの名勝地面河渓に到着。

面河渓谷散策路
面河渓遊歩道入り口:11:45分→国民宿舎 面河茶屋「渓泉亭」12:30
2台の車を先に国民宿舎に向かってもらい、我々は面河入り口から渓谷沿いの遊歩道を歩く。面河渓谷と石鎚山とは夫婦の関係で石鎚は面河と言う器量の良い奥さんを持って幸せものといわれてきたそうだ。渓谷の源流は石鎚であり、石鎚の入り口は面河である。切っても切れない関係にあると言うことらしい。渓谷の両岸を黒色の岩壁が迫り、その表面は切子細工のように奇怪な形をしている。ここの地層は結晶片岩の基盤を突き破って噴出した石英粗面岩と言う珍しい岩石だそうだ。巨大な岩稜の一角の真っ赤なもみじの一枝が墨絵の世界に朱を添える絵になる風景である。
昼食 12:30〜12:55
「渓泉亭」前の川原で昼食、目の前は高さ150mはあろうかと思われる大岩壁「亀腹」亀の腹のような幾何学的文様をした巨大な絶壁が巨大スクリーンのようにそびえ立つ。
亀腹展望台へ13:35
この亀腹の上部に展望台に続く遊歩道へ。雨もほとんど降っていないので、渓谷沿いに行くと五色川原と言うところがある。川原の岩は白く、水は碧く、藻は緑色であることからこのように呼ばれているらしい。対岸に渡り、やがて登山道並みの急登が続く。30分ほどの歩きで雨具の下は汗でびっしょりとなった。亀腹上部展望台からはガスで何も見えず。樹齢280年と言う天然杉や米ツガが辺りの歴史を感じさせる。
パノラマ台 14:00 国民宿舎の真上の展望台
布引の滝 14:45 傾斜の緩やかな岩稜の上を幾重にも水が流れる滝
国民宿舎着 15:00 国民宿舎のチェックイン時間に合わせ到着。3時間足らずの散策ではあったが、少し歩いた気分にもなれたので満足。夜は宿舎で明日の天気の回復を念じつつささやかな宴会。
夜、風呂で一緒になった若者と話をしていたら、彼は土、日だけアルバイトで来ている高知大学の大学生であった。彼曰くこの辺りの山は「山」や「岳」と呼ばずに「森」と呼ぶのはなぜでしょうかね?と尋ねなれたが、なるほど「瓶が森」「黒森」「二の森」「雨が森」「五代が森」・・・周辺に多くの「森」のつく山がある。
(一日目記録 藤井)

二日目 (予定・笹ヶ峰 実は観光)記録


黒森峠の句碑

6時出発予定で、5時過ぎには起き準備万端。玄関へ。「あれ?降ってる?」今日こそは、と皆張り切っていたのですが・・・。降ってるような、降ってないような。とりあえずカッパの下をつけて石鎚スカイラインゲートに向け出発。     
7時の開門を待つ。車を降りると、またそこの景色の美しいこと。まだ夜が明けきっていないし、小雨もぱらついているのに明るく輝く紅葉が魅了。
しかし、無常にも雨あしは強くなり・・・断念。山は諦めて、どこかいいとこないかな〜? ここまできたら、やっぱ温泉でしょ!ということで道後温泉を目指して2台の車は中国山脈の峠を上り下りして松山へ向かいました。
でも、天は(と言うより、中国山脈は、と言ったほうがいいかな?)我々を見捨てませんでした。車窓を流れる紅葉の木々、山々をうっとりと眺めながら「このまま降りたら、もうこの景色は見られへんよ。どこかに車止めて歩きたいなあ。」と晴美さん。前を走る安田号にTELするも繋がらない。と、止まった!!思う事は同じ!ちょうどそこは、皿ヶ峰連峰県立自然公園「唐岬の滝」入り口でした。  
明治28年11月に訪れて詠んだという
『瀑(たき)五段 一段ごとの もみじかな』 漱石
の石碑が建っていました。滝まで500Mということなので小雨の中散策。まあ、ここで出合った景色を何と表現しましょうか。全山紅葉の山々と針葉樹の山々が織り成す絶景!雄大な四国の山なみ大パノラマに折りも折り山肌からものすごい勢いでガス(薄雲)が昇っていくのです。息をのんで見とれていました。その場に立ち竦んで。四国の山よ、素敵なプレゼントをありがとう!
この景色で満足しきったみんなは更に下ること250Mという滝はあっさりパス。車の中一杯に余韻を残して車は軽快にくねくね山道を温泉目指して走ります。安田さん、松山さんプロの技。
道後温泉で“ぼっちゃんの湯”に入ってほっこりしてからは、観光モードに早代わり。ぼっちゃんだんごに、マドンナ饅頭、元祖タルトに、炭酸せんべい。SAで止まる度、愛媛みかんに、西条柿、しいたけ、こいも、なす等ご当地野菜をどっさり買いました。食べ物ばかりではありません。色とりどりのバラの花束まで買いましたよ。
運転手さんに「人間しか乗せるって聞いてな〜い。」「土産を乗せたら人は降りてもらおか。」「みて見、車の前が上っているやろ。」「タイヤの溝がなくなった!」等々さんざん言われても、どうにも止まらない♪ 楽しかった〜。
5時過ぎには行く時よりうんと重くなった車も無事宇治に帰ってきました。よかったよかった。吉田さん、運転手さん、みなさん楽しい旅をありがとうございました。
二日目記録(?)福島 記


誰かだけマドンナ達と 



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