燕岳から槍ヶ岳(表銀座コース)

山行日 2004年8月12日(木)夜〜15日(日)
参加者 CL荻野  SL白井 佐竹 長廻 前田


槍ヶ岳山頂にて

《0〜1日目》 8月12日(木)夜発〜13日(金)
近鉄大久保駅21:05−梓川SA(仮眠)−信濃大町駅(仮眠)3:30/4:30−中房温泉5:30/5:55−第一ベンチ6:30−第二ベンチ6:55/7:00−第三ベンチ7:30−富士見ベンチ8:00/8:15−合戦小屋8:45/9:00−燕山荘10:05/10:25−燕岳山頂10:50/10:55−燕山荘11:15/11:30−喜作レリーフ14:05−大天井ヒュッテ15:20−夕食17:00−就寝20:00

《2日目》 8月14日(土)
起床4:30−朝食4:50−ヒュッテ発5:30−ヒュッテ西岳7:45/8:00−水俣乗越9:00/9:15ヒュッテ大槍11:05/11:30−槍ヶ岳山荘12:25/13:20−槍ヶ岳山頂13:50/14:05−槍ヶ岳山荘14:45−夕食17:30−就寝20:00

《3日目》 8月15日(日)
起床4:30−朝食5:00−山荘発5:55−槍沢キャンプ場(ババ平)8:25−槍沢ロッジ9:05/9:20−横尾山荘10:35/10:45−徳沢11:40/12:15−明神12:55−上高地BT14:05−大町16:20−温泉&夕食(松川村・すずむし荘)−帰宅23:30

☆ 1日目 (晴れ)
6人の予定が1名キャンセルの為5人になる。滋賀で白井さんを拾い、いざ大町へ。
 大町から中房温泉までタクシーで1時間。登山口にはすでに多くの登山者たち…準備運動&軽い朝食をすませ出発。いきなりの「3大急登」!確かに、いきなりの登り。ゆっくりゆっくり、呼吸が上がらないよう気をつけながら…と、汗は吹き出てくるが意外と登りやすい。合戦小屋までほどよい感覚でベンチがあり、それぞれ30分間隔で進み高度を稼ぐ。こんなに順調でいいのか?!とかえって不安になる。ここで全員の「?」。なんで3大急登なんだ?
 高度が上がるにつれどんどん新たな景色が見えてきて励みになる。振り返ると美ヶ原、八ヶ岳、富士山、南アルプス…他にもいっぱい見えるがそれ以上はもうどれがどれかわからない。途中すれ違った下山者が「槍もきれいに見えてますよ〜」と。そういわれると早く稜線の向こう側を見たくてたまらない。
 合戦小屋で名物スイカを食べ、燕山荘を目指す。稜線の向こう側、真っ先に見えてきたのは槍だった。合戦小屋から約1時間、燕山荘到着。わりと大きなきれいな山小屋(トイレも◎)。ここからは空身で燕岳ピストン。コマクサもいっぱい咲いている(でも少し終わりかけかも…)途中のイルカ岩が印象的でした。
 山頂はもうこれ以上ない、北アルプスが全部見えてるんじゃないかと思う程の360℃展望。近くに見えた山頂も意外としっかり往復1時間かかった。
 再びザックを背負い大天井へ。あまり高低差のない稜線上の歩きやすい道。なんと快適なこと!!ここにもコマクサがたくさん咲いていて目を楽しませてくれる。大下りを下り、さらに稜線を進みハシゴを降りたところが喜作レリーフ。よく見るとどこか奥西さんに似ている(笑)。ここからまた登り。
 大天井への登り返しが結構しんどいよと行く前に知人から聞いていたが、どうも大下りの前後から私の足取りがあやしい…。少しの登りでも足が重い、上がらない。ヤバイっ!!時間と体力しだいで大天井山頂を目指すかどうか分岐で判断しようと言う話になっていたが、話し合うまでもなくあえなく却下。
 皆さん本当に申し訳ありません(泣)!そのまま大天井ヒュッテを目指す。もう少しだからと、あそこを曲がれば小屋が見えてくるだろうからと自分に言い聞かせ、ガレた少々足場の悪い道を斜面をへつるように進む。所々クサリ有り。が、期待とはうらはらに曲っても曲っても小屋は見えず、あと30分の看板に「まだそんなに〜」とガッカリし、段々気力も弱ってきているのが自分でも良くわかった。
 やっと眼下に小屋が見えたときはホットしました。結局、休憩の回数や時間を少し増やしてもらい、遅い足取りだったので、小屋への到着は15:20。雷の心配のない日で本当に良かった。部屋では長廻さんに全身スペシャルマッサージ(本当にスペシャルでしたッ!!!)をしてもらい生き返りました。部屋は5人で布団6枚の部屋貸切状態になり、お盆なのにこんなにゆったりでいいの!?と思うくらいでした。

☆ 2日目 (晴れ→曇り→雨)
 朝食は小屋で。今日の方がしんどいと言われていたので不安を抱えつつ出発、しかも天気は下り坂。外はもう明るい。ビックリ平を過ぎ稜線にでると西の方に怪しい黒い雲が…。
 槍の頂上も今日は隠れている。雨が降り出すのも時間の問題だろう、黒い雨雲がどんどん広がってくる。西岳山頂も今回はパス、もったいない気もするが欲張ってはいられない。
 ここからはストックない方がいいよと荻野さんからの一言。歩き出してすぐに納得、水俣乗越まで急な下りだった。クサリやハシゴもあり、もう足だけでは歩いていられない。上り返すことを考えるとなんとももったいない下りである。水俣乗越あたりでついにポツリポツリ。とりあえずザックカバーだけつけて進むが、じきにカッパも着ることになる。左手には明日下山する槍沢、ババ平のキャンプ場まで見える。
 雨で滑るはしごをいくつも登り、気がつけば花もほとんどなくごろごろとした岩ばかり、槍もすっかり見えなくなっている。あれほど遠くからでも存在感のあった「槍」、晴れていたらどんな風に迫ってくるのだろうと想像しながらひたすら登る。ヒュッテ大槍ではストーブがたかれていた。ホットコーヒーで一息つく。
 どこからだろうか…100mごとに岩に距離が書いてある。700、600、500…確実に近づいていることがわかり励みになる。
 12:25山荘到着、体力的には昨日よりはるかにましだった気がする。他2パーティーとも全員に出会えた。…そして山頂へ。ガスっていたが運良く雨は降っていなかった。
 三点支持、三点支持と一人つぶやきながら、クサリ、ハシゴをのぼり山頂到着!聞いていた通り狭い!!ガスで何も見えず写真だけとって早々に降りる。さほど混んでいたようにも思えないが、それでもクサリで渋滞し、待ち時間があった。食後は談話室で3パーティー交えての宴会となりました。
 そして部屋では今日もスペシャルマッサージ…感謝感謝。そしてこれまた覚悟していたほどは混んでいなかったのは幸いでした。

☆ 3日目 (雨→晴れ)
 朝から雨。朝食を済ませ出発の準備。奥西さんパーティーは一足先に出たようだ。谷間をぐんぐん下る、この道のぼりはつらいだろうなぁ〜などと考えつつ、ジグザグの道をどんどんと。振り返っても槍は見えない。途中、昨日通った西岳からの道が見える。
 徐々に雨も上がりガスも晴れ、槍見岩につく頃にはすっかり山頂が見えるようになっていた。槍見河原で槍も見納め。槍沢ロッジからはひたすら、本当にひたすら林道が続く。徳沢で先発していた奥西さんたちを発見。どうやらここのカレーうどんがうまいらしい。
 うまいと聞くとやはり食べたくなるのが人間。確かにウマイ!大きな具もゴロゴロ。カレーうどんパワーで再び歩き始めるが、うんざりするような長い林道にパワーもそう長くは続かなかった。このころにはすっかり晴れていたので梓川沿いの山々が目を楽しませてくれる。
 少しずつ観光客が目に付き始めたころ、足の裏が痛くてたまらなくなってきた。みんな無口になっていく。ただ、ただ歩く。やっと河童橋が見えた!!一応記念撮影。観光客を横目にそそくさと先を急ぎ、迎えのタクシー発見。終わった〜、もう歩かなくていい!長かった表銀座縦走、無事下山。大町までタクシー約2時間、温泉に入って帰路につきました。

やはり北アルプスはそこいらの山とは違う。しんどい分、充実感も感動も大きい。槍まで行きながら遠方から見るばかりで、間近で見れなかったのは残念だが、それでも、極端に怖がりの私があそこまで行けたのは嬉しい。燕岳から見えた山、いつか…全部行けたら…と思う。でもそれにはもっと体力もつけなければ!アレほど毎週のように山に行って歩くようにしていたのにそれでも真っ先にバテた自分が情けない。大きな充実感と共に体力のなさを痛感した今回の山行でした。



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