槍ヶ岳(西鎌尾根コース)山行記録

山行日 2004年8月12日(木)〜15日(日)
参加者 CL川野、SL松山春、会計田中・松井、運転向井、記録中野
※バス(さわやか信州号)=松山、田中 ※車=川野、向井、松井、中野
※小屋泊=川野、松山、田中、向井 ※テント泊=松井、中野
行 程

<12日 天気:快晴>

バス組・・・京都駅発23:00−4:30新穂高バスターミナル着(道中仮眠)
車  組・・・大久保駅発20:20−1:35新穂高ロープウエイ第2駐車場(仮眠)・発4:25−5:10新穂高バスターミナル着

 バス組との待ち合わせは、新穂高バスターミナルに朝5時の予定。バス組は予定していたバスターミナル側の駐車場が一杯で止められずに少し離れた第2駐車場に止めて仮眠し、さらに第2駐車場からの予定外の歩きに時間が掛かって10分オーバーで合流した。

<13日 天気:快晴>
新穂高バスターミナル発5:35−6:38休憩(ワサビ平小屋手前)−7:32休憩−8:10休憩−9:00休憩−10:00休憩−10:50鏡平山荘11:35−12:25休憩−13:10花見平13:37−14:35双六小屋

 この日の目的地『双六小屋』に向けて出発。長い林道が始まる。笠新道との分かれ道、ワサビ平小屋の手前で最初の休憩、ワサビ平小屋を過ぎてどんどん歩き、登山道に入って行く。この頃から青空が広がり、視界が開けるのを期待させる。
 裏腹に松井さんの調子が徐々に落ちてくる。後の行程を考え、元気な者に荷物を振り分ける。道の脇には苺やブルーベリーの実を見つける。以外や以外いつもの田中さんの雰囲気からは想像出来ない逞しさで、どんどん奥に入って上等の大きい苺を採って来てくれる。食欲の無かった松井さんも、この苺を食べて少し元気になったようだ。段々と暑さも増して体力も消耗してきたが、松山さんが「鏡平の小屋には、かき氷が売ってるョ!」と言われたので、みんなかき氷を目指して歩き鏡平に到着。槍ヶ岳が真ん中にそびえている。絶好のパノラマポイントで記念撮影。
 鏡平山荘に着きベンチをキープして、かき氷売り場へ!待ちに待ったかき氷。暑い中を一生懸命歩いた後のかき氷は、誰かさん(奧西さん)の名言では無いけれど『今まで生きてきた中で、最高のかき氷』かも?松井さん、田中さん、松山さんは追加でもう1杯。松井さんはこのかき氷で体調が完全に復活したようだ。みんなの身体が落ち着き、再出発、稜線に出るまで後少し。何度も立ち止まって苺を食べながら上を目指す。弓折岳との分岐を過ぎ、花見平に着く。
 ここの大きなベンチで「この景色はそうあるもので無い、又と無いかも」と、ゆっくりと休憩を取ることにする。目の前に大きな槍ヶ岳、その先も穂高の山々が綺麗に見えている。充分に景色を堪能して、後少しの小屋を目指す。暫くして小屋が見えた。見えてから長く感じたが、無事小屋に到着、小屋に着いた時間や着いた時の体力の加減で双六に登るか決めようと話していたのが、小屋の食事が4時半からと言うことで時間が無くなり、双六岳はあっさり止めにした。そうなると・・・と言うことで、3時過ぎから小屋前のテーブルで宴会が始まった。ビールやジュースをk片手に、小屋のおでんやおつまみで盛り上がった。
 夕食時になり小屋組は食堂へ、テント組はそのまま小屋の前のテーブルで食事を摂る。小屋の食事はフライ物だったの事だが、直前の宴会が響いて、みんなほとんど手を付けられなかったとのこと、夕食前までは「ご飯がすんだら樅沢岳の方へ少し登って、夕日に照らされた槍ヶ岳を見よう」という話になっていたのが、松井さんと中野は飲んでほろ酔い気分で中止を決定。「良い写真が撮れるかも?」と期待されていた川野さんは、真剣な眼差しで出発して行かれた。
 田中さんと松山さんも追って登っては見たものの、残念ながらガスがかかっていて思っていた景色は見えなかったとのこと、あの真剣な川野さんを思うと残念に思った。その夜の星空は抜群だった。

<14日 天気:曇りのち雨>
双六小屋出発4:55−(5:10日の出)−5:40樅沢岳5:55−6:25休憩−7:33休憩−8:50千丈乗越−10:00休憩−10:20休憩−10:35槍ヶ岳山荘着==槍ヶ岳山荘発11:45−槍ヶ岳頂上−12:58槍ヶ岳山荘着

 予定通り5時前に出発したが、今日は向井さんの調子が出ない。風邪を引いたかも知れないし、食欲がないとのこと、歩く順番などを調整して先を目指す。一旦稜線に出るとアップダウンは少なくなり、ペースも順調になってきた。ウスユキソウの群生やトリカブトの群生を見つける。その後もイワツメグサやチシマギキョウ、ダイモンジソウ等々たくさんの花を見つける。草の影にはイワヒバリがいた。木や草が減り、岩綾帯へと変わってくる。
 千丈沢乗越を過ぎる。ここから小屋までは2時間の予定だ、2時間となると焦る必要はない、ゆっくりで良いからと少しずつ上を目指す。しとしとと雨が降り出したので、合羽やザックカバーを付ける。ガレが続く、前後のパーティと抜きつ抜かれつ、少しずつ登っていく。徐々に雨足がきつくなり、大岩の前で合羽を上下とも付ける。その後歩き始めてほんの10分程、あと30分は掛かると思っていたのに、目の前に小屋と山頂の分岐の看板を見つけた。拍子抜けしたがとにかく目的の槍ヶ岳山荘に到着した。
 一番早くに着いているだろうと予想していた北穂組を探したが未だのようだ。東鎌組も未だのようで、結局3班の中で1番という結果であった。「槍ヶ岳山荘はテントを張れる数が決まっていて、遅く着くと小屋泊まりにさせられる」と聞いていたので、急いでテントの受付を済ませたが、これも早い受付だったようで一番手前側の良い位置をもらえた。小屋の談話室で他の班を待つことにした。暫くしてから川野さんの判断で「雨は小降りだし、今は空いてそうだから」と、未だ体調の良くない向井さんを除く5人で頂上を目指すことにする。向井さんは小屋で寝ているとのこと、小雨ながらも雨で岩が濡れていて多少の緊張はしたが、川野さんや松山さんの読み通りで渋滞はなく、自分達のペースで頂上に到着。
 ガスで周りの景色は全く見えないが頂上に立てた事を喜ぶ。記念撮影を済ませて下山に掛かる。焦らず慎重に下るが、下山道も人は少なくあっという間に小屋が見えた。小屋の外から中を見ると前田さんらしき人が見えたので「もしかして!」と入口の扉を開けると、東鎌組と北穂組が全員集合している。喜びの声を上げた。喜んだのもつかの間、寝ている思っていた向井さんが1人で頂上へ出発してしまったと聞く、後を追ってもすれ違いになるだけだと、みんな冷や冷やして待ち、暫くして奧西さん達と無事に戻られてホッとした。先に降りてきた北穂組と乾杯、東鎌組も降りてきて、又乾杯!談話室の一角をらくなんが陣取り、昨日、今日と歩いてきたコースの様子などを話題に楽しい宴会となった。
 3時頃に小屋組とテント組に分かれ、それぞれが夕食を済ませた。夜、川野さん達は、外の風や雨の様子からテント組を心配したそうだが、当の二人はそれ程眠れなかったにしろ、まずまず体を休めることが出来た。川野さんが抜けたことによって他の3人は十分にスペースが確保出来たとのことだった。

<15日 天気:雨のち曇り>
槍ヶ岳山荘種発5:20−6:16休憩−7:47槍平小屋(朝食休憩)8:15−9:03休憩−10:15白出沢(休憩)−11:10穂高平小屋(休憩)11:25−12:10新穂高ロープウエイ着=解散 
※車組−京都(15日) ※バス組−新穂高温泉(泊)−京都(16日)

 東鎌組、北穂組は小屋の朝食を食べてから出発すると言うことだが、私達の小屋組は朝食をお弁当にして出発することにした。装備を調えて外が明るくなるまで、また雨の様子を見つつ、喫茶室でコーヒーや紅茶を飲みながら待機する。外が段々明るくなり、雨も小降りになったので出発する。大喰岳との分岐で槍平方面へ、昨日見えていたガレ場をジグザグに下る。道や印もはっきりしていて思っていたより下りやすい。ガスの切れ間から昨日歩いた西鎌尾根が見え、「昨日あそこで休憩したなあ〜」などと言いながら立ち止まっては眺める。千丈乗越への分岐を過ぎた辺りから樹林に入る。見てはいけない苺?(・・見るとついつい摂ってしまうので)を今日もまた見つける。川野さんに「あと○○までどれ位ですかね?」と聞くと「予定では○時間やけど、苺休憩をどれだけ取るかによる」と答えが返ってきた。しかし、この日はあまり上等な苺はなく、苺休憩も少なめに順調に槍平小屋に着く。ここで朝食休憩を取る。次第に雨は小降りになり、白出沢に着く頃にはすっかりあがった。林道に入り、順調に下って穂高平小屋に到着。牛乳やトマト、かき氷など食べながら一服する。新穂高までは、あと少し、林道の夏山近道を通って快調に歩いて、新穂高ロープウエイ口に到着。ここで車組とバス組とが解散となる。車組は温泉で汗を流し、その日に帰京。バス組は新穂高の旅館でもう一泊した後、高山観光をして翌16日に帰京した。


槍ヶ岳山荘で3コース勢揃い



山行報告に戻る

TOPに戻る











inserted by FC2 system